聴けば聞くほどよく似ている!?ロボット作品と似た曲5選。
曲を聴いていると「あれ?この曲どっかで聞いたことあるなー」という経験はないだろうか?
ロボット作品でも、曲のジャンルは全く違うのに「あれ?なんか似てるぞ!!」ということがある(私だけか?)。
そこで、今回は、ロボット作品に使われている曲(BGM)と似ている曲を5つ取り上げることにした!!
- QUEENの『Flash(フラッシュ・ゴードンのテーマ)』と,THEビッグオー第1期OP『BIG-O!』
- 鋼の錬金術師『メリッサ』とマクロスF『トライアングラー』
- 『装甲騎兵ボトムズ』のBGM「レッドショルダーマーチ」(原曲:Arrivano i Marines、和名「(水)兵士の到着」)と、第2次スパロボZ『戦騎達の行進』
- 機動戦士ガンダム0083と2010年宇宙の旅、地獄のコマンド、ダークマン、あぶない刑事
- ダンガイオー「サイキック斬、そして」と宇宙刑事ギャバンのレーザーブレードの曲「マクーの攻撃」
①QUEENの『Flash(フラッシュ・ゴードンのテーマ)』とTHEビッグオー第1期OP『BIG-O!』
『Flash』は、伝説のロックバンドQUEENが、映画「フラッシュ・ゴードン」の為に作ったテーマソングである。
ちなみにこの映画は、アメリカのコミック・ストリップ(新聞連載漫画)が原作で、主人公「フラッシュ・ゴードン」が活躍するスペースオペラである。
映画の区分としては、SF映画となっている。
(言うなれば、歴史的には仲の悪いはずの、英(QUEEN)と米(映画)の合作ということになるのだろうか……?)
フラッシュゴードンのストーリー
地球が惑星モンゴ の支配者悪の皇帝ミンにより、10日以内に月と衝突する危機に直面していた。
それに対し、元NASAの科学者の「ハンス・ザーコフ」は、独自に和平交渉をするため自前のロケットでモンゴに向うことにする。
その際に偶然、飛行機の不時着で居合わせたアメフトのスター選手の「フラッシュ・ゴードン」と、1人旅をする旅行会社の女性社員「デイル・アーデン」の2人も同行することになったのであった。
(←どんな展開だよ!?アメリカの人は正義感が強いんですねーきっと。
それにしても「科学者・アメフト選手・旅行会社社員」というのパーティメンバーは、なかなか斬新!!)
果敢にも、和平交渉に臨む3人であったが、皇帝ミンの部下に捕縛され、皇帝ミンは和平交渉の余地などない、極悪非道な皇帝だということを知ったのだった。
3人を捕虜とした皇帝ミンは、ゴードン達3人の中のデイルを気に入り、ゴードンの処刑とザーコフの洗脳を命令するのであった。
その結果、ゴードンはガスで処刑されてしまうはずだったが、ゴードンに一目惚れしたミン皇帝の娘、王女オーラによって偽装工作がなされ、密かに命を救われたのであった。
また、ザーコフも洗脳されたふりをして難を逃れたのであった。
そして、オーラ皇女の助力で、脱出したゴードンは、森の国アーボリアの(皇女オーラの恋人の1人である)バリン公や、ホークマン(鷹人間)軍団を率いるヴァルタン公を味方に、デイルと結婚式の挙式を企むミンを倒すことに成功するのであった。
これにより、モンゴだけでなく、地球をも救うことに成功し、新皇帝にバリン公が、総司令官ヴァルタンが就任したのであった。
もはや書いてて、本来の内容を忘れかけていたが、見てわかる通り「B級映画の匂いがプンプンするゼェー!!」という感じだ。
映画「テッド」にも、この作品が元ネタになっている要素があるという。
こんな画像からもB級な匂いが、プンプンしますな……・
しかし↑のQUEEN「Flash」のテーマ曲は良い出来である!!
それを忘れないでほしい!!
ビッグオー第1期OP『BIG-O!』について
一方、THEビッグオー第1期OP『BIG-O!』は、スパロボでも、参戦したロボットアニメで1999年にWOWOWで放送された。
2003年にはアメリカでの好評もあり、続編『THE ビッグオー second season』も放送された。
(アメリカの映画、「フラッシュ・ゴードン」からの影響も大いにあるのだろう。きっと。)
ストーリーとしては、記憶を失った街「パラダイム・シティ」で、ネゴシエイター(交渉人)として働くロジャー・スミスと、彼が乗り込む巨大ロボット、ビッグオーの活躍を描く作品である。
作品自体は、なかなか独特の世界観があり面白いと私は思う。
↓のOPを見てもらえばわかると思うが、演出も初代ウルトラマンぽい。
曲もQUEENの「Flash」ぽいし、一見するとただの「パクリ」とも取られかねないが、オマージュ的要素もありながら、独特の要素も加えることで、より魅力的なロボットアニメになった例だといえよう!!
②鋼の錬金術師『メリッサ』とマクロスF『トライアングラー』
鋼の錬金術師OP『メリッサ』↓
上の動画の36秒あたりから流れる「てっててれれれてれれれー」みたいなイントロ部分と、マクロスFの「トライアングラー」のイントロ部分は非常に類似しているのだ。
マクロスF「トライアングラー」↓
どちらも名曲には違いない!!作詞・作曲者とも異なるが、個人的にはこのぐらいの類似なら、別に気にならないと思った。
しかし、やたら印象に残るイントロで強力だと思った。
なお、両作品の詳細については、(私が興味がないので)今回は割愛する。
③『装甲騎兵ボトムズ』のBGM「レッドショルダーマーチ」(原曲:Arrivano i Marines、和名「(水)兵士の到着」)と第2次スパロボZ『戦騎達の行進』
この曲は、『装甲騎兵ボトムズ』の主人公キリコが、ある宇宙船に乗り込んだ際、誰もいない船内から勝手に大音量で流れだした曲である。
これは、キリコにとっては思い出したくない記憶に結びつくものであった。
かつて、キリコはメルキア軍に所属し、その中でも「レッドショルダー」と呼ばれる地獄の部隊に所属していた。
そこでの悲惨な経験は彼にとって、蘇る「あくむ」であり、これを仕組んだものが、物語の鍵を握るのであった……。
聞いてもらえればわかると思うが、勇ましい行進曲のようだが、キリコにとってはトラウマ以外の何物でもない…。
↓原曲のジャケット。
↑アニメ放送時には、レッドショルダーマーチの曲が一体何なのかわからず、サントラにも収録されていないことから、長らく不明なままだった。
と、言うわけで、上記のレッドショルダーマーチを何とかスパロボでも使いたい!!ということになったものの、版権問題があったり、(この音楽を見つけられなかったとも。)という諸事情があり、「なければ、作ればいいんだ!!」
というスパロボスタッフの熱意により、レッドショルダーマーチによく似た『戦騎達の行進』というBGMが作られたのである。↓
聴き比べてみると、こちらの方がレッドショルダーマーチよりも激しい感じがする。
マジンガーZのパワーアップ版「マジンカイザー」を登場させたり、チートな性能の機体「ゼオライマー」をさらに凶化した「グレートゼオライマー」を作らせたりだの、このスタッフの情熱にはただ驚かされるものである。
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④機動戦士ガンダム0083と2010年宇宙の旅、地獄のコマンド、ダークマン、あぶない刑事
ガンダム0083のサントラは似ているというか、ほぼパクリの曲が多いが、後で正式に許可をもらい権利関係をクリアにしたため、現在は問題ないというものが多くみられる。
1:機動戦士ガンダム0083のサントラと2010年宇宙の旅のサントラ
↑機動戦士ガンダム0083のサントラと2010年宇宙の旅のサントラの比較動画。
0083のサントラの曲名 | 2010年宇宙の旅のサントラの曲名 | 備考 |
AMBUSH | Space Linkup-Earth Fallout | |
THE EARTH CIRCLE | Nova-New Worlds Also Sprach Zarathustra | |
R&R | Reactivating Discovery | 0083では、ニナ・パープルトンがコウ・ウラキを裏切るシーンで流れていた曲。 |
THE NAVAL REVIEW | A Call To Arms | 0083では、グリーンワイアットのソロモンでの観艦式の式典の際に流れていた曲。 |
THE NAVAL REVIEW | The Year of Jubilee | 同上。 |
2010年宇宙の旅は、ガンダムの富野監督がファーストガンダムの制作にあたり、多大な影響を受けた「2001年宇宙の旅」の続編である。
前作で登場したディスカバリー号は木星付近で消息が不明となったため、その捜索を目的として、ヘイウッド・フロイド博士の乗る「レオーノフ号」が木星へ向かうというものである。
2:機動戦士ガンダム0083の「RISING OP.STARDUST(星の屑作戦!)」と地獄のコマンドの「Invasion U.S.A OST16. Kidnap Chase」
他の作品では0083の「RISING OP.STARDUST(星の屑作戦!)」と、地獄のコマンドの「Invasion U.S.A OST16. Kidnap Chase」が似ていると言われている。
「地獄のコマンド」は1985年にアメリカで公開され、チャックノリス主演の映画で、アメリカ全土発生した混乱に乗じ国を支配しようとする共産党の陰謀を阻止するため、元CIAエージェントが立ち向かうストーリーになっている。
ちなみにKidnap Chaseは、ブロンソン主演の『Death Wish 4 the CrackdownのバトルガンM-16』にも流用されているとのこと。
3:機動戦士ガンダム0083の「ASSALUT WAVES」とダークマン予告編
↑機動戦士ガンダム0083の「ASSALUT WAVES」
「ダークマン」は1990年公開の映画で、ギャングに襲撃され顔を失った天才科学者が発明した人工皮膚で生まれ変わり活躍するという内容になっている。
4:機動戦士ガンダム0083の「Men of Destiny」ともっともあぶない刑事の「Therer Oughta Be A Law」
↑0083の「Men of Destiny」
↑もっともあぶない刑事の「Therer Oughta Be A Law」再生時間1:05辺りの「ででっででー」の部分がなんとなく似ているかも。
(上記で取り上げた0083の似ている曲に比べれば、許容範囲である。)
これに関しては、もっともあぶない刑事の「Therer Oughta Be A Law」の作曲が都志見隆で、「Men of Destiny」の作曲が松原みきでなのだが、1期のOP「The Winner」の作曲が都志見隆で歌が松原みきとなっており、盗作と言うよりは楽曲提供されたものと言う可能性が高い。
⑤ダンガイオー「サイキック斬、そして」と宇宙刑事ギャバンのレーザーブレードの曲「マクーの攻撃」
⑤ダンガイオー「サイキック斬、そして」と宇宙刑事ギャバンのレーザーブレード使用時に流れる「マクーの攻撃」に関しては、どちらも作曲が渡辺宙明氏である。
そしてダンガイオーは「ギャバンのレーザーブレードみたいな曲を作ってくれ」と言われて出来上がったものでありセーフ。
他には「宇宙刑事シャリバン」や「宇宙刑事シャイダー」『神魂合体ゴーダンナー!!』の「紅蓮の戦闘領域」なども似ているが、すべて渡辺宙明氏の作曲なので問題ない。
↑14曲くらい渡辺宙明氏のレーザーブレードな曲がまとまった動画。
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まとめ
簡単にロボット作品の似ている曲を比べてみたが、どうだっただろうか?
世の中はすでに「オリジナル」なものはなく「すべては模倣の時代」だとも言われている。
確かに模倣には悪い面もあるが、人類が進歩するためには、なくてはならない行動(スキル)である。
既にあるものの、良いところを取り入れて成長する姿勢は、重要なのではないかと思った。
おまけ↓
『天空のエスカフローネ』の中でもかっこいいBGM「Epistle」があるが、どうにも「おっさんのスピード」と言っているようにしか聞こえない……。