ケリィ・レズナーについて
ケリィ・レズナーと言えば、『機動戦士ガンダム0083』に登場する元ジオン公国のパイロットであり、一年戦争後は左腕を失った状態で、月でジャンク屋を営んでいた人物。
しかしガンダムを大破させ、凹んでいたコウ・ウラキとの出会いがきっかけでMA「ヴァル・ヴァロ」を修復し、片腕でそのMAを駆り、戦士として再び戦場に臨むこととなったのである……。
そんな戦士としての熱い一面を覗かせたケリィだが、今回はその中でいくつか疑問に思っていることを考えてみることにした。
ケリィの一年戦争時の様子と左腕を失った原因
ケリィは1年戦争時はあのアナベル・ガトーにも並ぶ凄腕パイロットだったとされるが、その経過の中でどうして左腕を失ってしまったのだろうか?
資料にもよるが、ことぶきつかさのマンガ「ソロモンの悪夢」においてはケリィは、ガトーを隊長としたジオン軍302哨戒中隊に所属し、MAビクロに搭乗していた。
(MSのリック・ドムにも搭乗したことあり。)
そしてソロモンに駐留していたが、あるとき連邦軍のソーラ・システムと対峙したガトーを救出することとなり、その際にソーラシステムの攻撃を食らったことで左腕を負傷し失うこととなったようだ。
(また左腕の損傷によりパイロットの資格を失った。)
この漫画は史実とはされていないものの、この際のMAへの搭乗経験がヴァル・ヴァロの操縦に生かされたり、(どうやらヴァル・ヴァロの操縦訓練を行っていなくとも、即座に使いこなせたのはこの経験が大きいと思われる。)
1年戦争時からガトーとの深い交流があったとすれば、ガトーの「世辞ではなく、君の復帰に期待している」というセリフはケリィが左腕を失った後でも、ケリィを再び同志として迎え入れたかったという可能性を強く肯定する要素になりそうである。
(もしくはガトーもケリィには恩義を感じていたのかもしれない。)
もし、サンダーボルトの歴史が正式なものであれば、ケリィはひょっとしたらリビングデッド師団に参加していたかもしれない。
なぜケリィがMA「ヴァル・ヴァロ」のパイロットになったのか?について
なぜケリィがヴァル・ヴァロのパイロットに選ばれたのかは分からないが、上記で述べたとおり凄腕のパイロットだったことや、MAビグロへの搭乗経験を買われ、試作段階にあったヴァル・ヴァロのパイロットとして期待された可能性は想像に難くないだろう。
(しかし左腕喪失でその候補から外れたものと思われる。)
その他の疑問①:どうやってヴァル・ヴァロをグラナダから運んだ?
画像出典:Pixabayより
ヴァル・ヴァロを解体し、他のジャンクパーツとカモフラージュして、ケリィの営むジャンク屋まで持ち込んだものと思われる。
また、1年戦争時にパイロットから外れる以前にヴァル・ヴァロのある場所などは把握していた(教えてもらっていた)ため、終戦間際、未だ残る闘志を胸にケリィは解体を試みたのだろう。
いずれ戦士として戦うかもしれないことを想定し。
その他の疑問②:ケリィはどうして片手でヴァルヴァロを操縦できた?
それはケリィが3年かけてヴァルヴァロのコクピット周辺を片手で操縦できるように改修していたためである。
またその際にヴァルヴァロの脱出装置も外している。
なお後にコウがケリィと共にヴァル・ヴァロの修復を手伝うが、コウはコクピット以外のエンジンなどを手掛けていたものと思われる。
そして皮肉にも、コウと出会いヴァルヴァロが使える状態なってしまったことで、ケリィの中で「軍人として再び戦える、軍人として戦って死ねる」と燻っていた闘士に火がついてしまったのである。
ヴァル・ヴァロとアッザムの電撃兵器の強さはどちらが強い?
ヴァル・ヴァロと言えば大きなクロー、メガ粒子砲と共に特徴的な武器として、かつて初代ガンダムを苦しめたアッザムの「アッザム・リーダ」の様な電撃兵器「プラズマ・リーダー」を搭載している。
そこでもしヴァル・ヴァロとアッザムがこの電撃兵器で対決をしたらどちらが勝つのだろうか?
一概には比べられないが、MAに搭載されている核融合炉の大きさからすれば、ヴァル・ヴァロの方が高い出力を出せるため、「プラズマ・リーダー」の方が威力では勝ると考えられるだろう。
しかし、アッザムは地上(大気圏内)、ヴァル・ヴァロは宇宙でこの電撃兵器を用いたから地形の影響や、攻撃を受ける相手(ガンダムの技術面での向上)などを考えると、どちらが強いか断定するのは難しそうだ……。
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まとめ
- MAビグロ搭乗経験が、戦士としてヴァル・ヴァロを操るケリィの役に立った。
- 同志ガトーを救わんがための名誉の負傷は、ケリィにとってくすぶる原因となったが、敵であるコウが皮肉にも再び戦士としての闘志を駆りたててしまった。