前回まではアハナイムの可変MS開発をめぐる話題の中、メタスフレームを用いたメタスの3機の試作機とその影響などについて紹介してきたが、今回は、ガラッと話題が変わり、「MSの支援機開発」……メガライダーの試作機について紹介する。
見直されるMSの小隊運用
グリプス戦役では母艦を中心としたMS同士の戦闘が頻繁に行われたが、その中で3-4機のMS小隊ごとでの運用は利便性があるものの、補給や指揮系統などの点で問題を抱えていた。
だが、かつて連邦軍でMS小隊を運用していた際に用いられていた「ホバートラック」の存在をヒントに補給や指揮系統だけでなく、それ単体での戦闘能力も付与された支援機の開発「メガライダー計画」が画策されたのだった。
FXA-08R-X1 プロト・メガライダー
本機は(あの百式の追加武装にも使われていた)メガ・バズーカ・ランチャーをベースにした戦艦以上の火力や「ガトリングガン」「11連装ミサイルポッド」を装備することで、MS以上の攻撃力を付与。
赤外線や音波などで高い索敵能力、MS1機を跨らせたうえで2機のMSをけん引できるほどの推力と、MSの弾薬やパイロットの居住スペースを持たせることで、小型艦船並みの機能を持つ(まるで移動基地の様な)支援機として完成した。
実際の運用テストでも高い攻撃力と索敵能力を発揮し、問題点はなかったが、実験会場の廃棄コロニーでのトラブルにより半壊してしまう。
しかし高い完成度故に改修を施され、「FXA-08Rメガライダー」としてエゥーゴのアーガマ隊へと配備される事となったのである。
メガライダーに対して思う事
プロト・メガライダーの完成機「FXA-08Rメガライダー」はアニメ「機動戦士ガンダムZZ」を始め様々なゲーム等の媒体に登場するが、個人的にはこの機体の高性能さを実感したことがないのが本音だ。
スパロボにおいては補給・修理装置持ちとして登場するが、MSをけ数機もけん引できる推力があるのにイマイチ運動性も高くなく、かといって装甲にも期待できない印象が強い。
武装に至っては、このプロト・メガライダーに搭載されていたような「ガトリングガン」「11連装ミサイルポッド」などなく、「メガ・ランチャー」だけだったりと、MS以上の攻撃力を持った支援機とはとても思えない存在だった。
(ゲームバランスを考えれば仕方ないのかもしれないが。)
とは言え、戦場では住居性や補給という観点から本機はなくてはならない存在だったに違いないし、その使用感は実際に使用した本人たちにしかわからないのかもしれない。
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まとめ
- グリプス戦役以後「MS小隊での運用」が見直される中、プロト・メガライダーは生み出された。
- メガライダーの有用性は実際に用いた当事者でないと分からないのかもしれない。