サンダーボルトのあらすじ
「ガンダムサンダーボルト」は最近ではアニメ化もされており、人気を博している。
著者も名前ぐらいは聞いたことがあるが、無骨でかっこいいフルアーマーガンダムガンやサイコ・ザクが登場してくる程度の認識だった。
正直よく知らないので、簡単に調べてまとめてみることにした。
サンダーボルトは大きく分けて『宇宙編』と『地球編』の2部構成で、それに加え、外伝作品『砂鼠のショーン』なども存在する。
- 1部『宇宙編』
- 外伝『砂鼠のショーン』
- 2部『宇宙編』
1部『宇宙編』
宇宙世紀0079年12月、一年戦争末期。
ジオン公国軍の拠点はア・バオア・クーだけとなり、地球連邦軍はジオンの重要な補給路である「サンダーボルト宙域」の制宙権を奪還すべく幾度もMS部隊を派遣するも、ジオンのスナイパーMS部隊「リビング・デッド師団」により幾度と退けられてきた。
この頃、連邦内の旧サイド4「ムーア」の再興を目的とする(サイド4は、ジオンの攻撃により壊滅した)「ムーア同胞団」が、連邦に対し貢献度を示すために艦隊を派遣するのであった。
つまり、この作品では、連邦側の「ムーア同胞団」とジオンの「リビング・デッド師団」との壮絶な戦いが描かれているのである。
結果的に、この激戦の末に双方の艦隊は壊滅してしまうものの、ムーア同胞団の生存者たちは、ジオン軍の艦艇「ドライドフィッシュ」の占拠に成功した。
しかし、「リビング・デッド師団」の救援にきた「セイレーン機動艦隊」の捕虜となってしまう。
そこで捕虜となったムーア同胞団の生存者たちは、ア・バオア・クー戦の混乱に乗じて、脱出に成功し、その後(一年)戦争は終戦を迎えるのだった。
外伝『砂鼠のショーン』
舞台は、一年戦争終結から3か月が経過した、宇宙世紀0080年前半。
第1部では「リビング・デッド師団」のメンバーの一人で、「ムーア同胞団」との戦闘中戦死したはずの「ショーン・ミタデラ」は地球に流れ着き、アフリカ大陸の砂漠でジャンク屋集団「砂鼠」の用心棒となっていた。
そんな中、連邦軍崩れの強盗団「砂漠の鷹旅団」との激戦があり、その結果「砂漠の鷹旅団」にショーン達は勝利する。
また、かつて「砂漠の鷹旅団」との戦いから助けた連邦軍女性パイロット「モニカ・エル・ビアンキ」に助けられたことにより、彼女を「砂鼠」へ迎え入れることとなる。
2部『宇宙編』
一年戦争終結から7か月後、宇宙世紀0080年7月。
戦争での連邦の支配力低下を契機に、インド洋周辺地域「南洋同盟」は連邦からの独立を目論み、極秘にリユース・P・デバイス(リユース・サイコ・デバイス)通称【RPD】と呼ばれる(義手や義足などを通し、脳の思考によるMSの操作を可能にする)技術を開発していたのだ。
1部では「リビング・デッド師団」がこのシステムの実験部隊の側面もあり、手足を義手・足にした者たちが一般兵以上に活躍することができていたのである。
つまり、この技術があれば、新兵や不慣れな機動でも熟練兵以上にMSを動かすことができるのだ。
かつて、それにより単騎で艦隊を殲滅させられたこともある連邦は、これを脅威とみなしRPDの奪取・破壊する「サンダーボルト作戦」を発動する。
この任務遂行の為、ホワイトベース級強襲揚陸艦「スパルタン」はこの作戦のため地球へ降下するのであった。
一方、1部で「リビング・デッド師団」を救援した「セイレーン機動艦隊」のクライバー大佐らジオン軍残党も、ジオン再興のため、RPDの開発データを奪取する部隊派遣を決定するのであった。
余談だが、「リビング・デット師団」は戦場で、手足を亡くした兵士をかき集めて作られた師団だそうで、本来負傷した兵士は後方支援などに回されることが多いが、「RPD」の技術により、また最前線に投入することができるようになってしまった。
只ですら兵力の少ないジオンにとっては喜ばしいことなのだろが、導入された兵士の心境はどうなのだろうか…?
「リビング・デット」の名が示すように「死んだも同然」な存在ということなのか。
サンダーボルトの主な登場人物:地球連邦側 「ムーア同胞団」
イオ・フレミング
地球連邦軍側の主人公。
階級は少尉。ムーア首長の息子だが、権威や上官に対しては反抗的である。
海賊放送の聴取が趣味で、戦闘中もMSコクピット内にラジオとドラムスティックを持ちこむ。
好きな音楽のジャンルはフリー・ジャズで、敵からすればそのジャズの音が流れるのは、恐怖の対象となっている。
ちなみに鼻炎もち(著者と同じだ!!)
戦闘能力は非常に高い。
第2話で乗機のジムを撃破されても脱出に成功、リック・ドムをノーマルスーツの状態で鹵獲し帰艦する。
(08小隊のシロ―も驚愕である。)
また部隊では、イオよりも上位階級であったベテランパイロットが全員戦死したため、最新鋭の「フルアーマー・ガンダム」に搭乗することとなる。
機体の性能もあり、リビング・デッド師団のスナイパーを次々撃破、師団をほぼ壊滅に追い込む。
しかし、(リビング・デット師団側の主人公である)ダリルとの決戦に敗れ、「セイレーン機動艦隊」に機体ごと捕獲されるが、ア・バオア・クー戦の混乱に乗じ、同じく捕虜となった仲間を救出して帰還を果たす。(ここまでが1部)
2部での活躍
第2部では、ダリルとの決着をつけるため、最新鋭の「アトラスガンダム」のパイロットとして、ホワイトベース級強襲揚陸艦「スパルタン」に配属され、「サンダーボルト作戦」へと参加することとなる。
イオの人柄としては、仲間を思う気持ちは表面に現れないものの、人並み以上である。
しかし周囲からは戦闘中、少年兵らを盾にしたと誤解されたり傲岸不遜な言動もあることで、評価は高くない。
アニメ版では、中破した(リビング・デット師団の)ショーンの機体を盾にしてダリルに接近するなど、残忍さが強調されている。
サンダーボルトの主な登場人物:ジオン公国側「リビング・デット師団」
- ダリル・ローレンツ
- ショーン・ミタデラ
ダリル・ローレンツ
ジオン公国軍側の主人公。物語開始時には曹長だったが、軍の命令で右手を切断され二階級特進して少尉となる。
リビング・デッド師団のエーススナイパー。
ミノフスキー粒子散布下ででさえ、敵を超遠距離から認識し、ロックオンや狙撃ができる。
主な乗機は、狙撃任務の「ザクII」や「ザクI」そして「サイコ・ザク」。
サイド3出身だが、幼少時には父の仕事の関係で地球に居住していた。
反ジオン世論の高まりでサイド3に疎開するが難民としてしか扱われなかったため、家族が市民権を得て充分な生活ができるようにするためジオン軍へ入隊する。
開戦初期の歩兵戦で両膝より下を失い、以降は義足を付ける。
イオにダリルの仲間のフーバーのリック・ドムを奪取された際、通信を交わしたことで互いに面識を持つ。
イオと同じく、コクピット内に小型ラジオを持ち込む。
好きな音楽ジャンルはポップスのラブソング。
サンダーボルト宙域での戦闘で、艦内待機中に砲撃に巻き込まれ左腕を失い、無事だった右腕も、RPD実験と艦隊を守るため、軍の命令で切断することとなる。
人柄は穏やかで非常に仲間思いな性格である。
ムーア同胞団を奇襲殲滅後、イオの「フルアーマ―・ガンダム」と激戦を繰り広げガンダムを大破させるが、自身も乗機サイコ・ザクを失うこととなる。(1部)
2部での活躍
第2部では、オーストラリアのジオン影響圏に降下し、リビング・デッド師団の生き残りから慕われ、周囲も「艦隊を守るため自ら腕を切り落とした精神とガンダムを倒した凄腕を持つ」英雄と評価されている。
そして彼はRPD奪還部隊のMS部隊長となって隊を率いることとなるのであった。
ちなみに、アニメ版では左腕を失う経緯が異なり、イオとの交戦時にコクピットにビーム・サーベルを突き立てられ左腕切断の重傷を負うことによる。
「PRD」に適合するために自らの腕を切り落とした。自分ならそんなことする覚悟はあるんだろうか?と思ってしまう……。
ショーン・ミタデラ
ダリルの仲間。階級は曹長。
目を覆い隠すほどの長い前髪が特徴。
(なんとなく『装甲騎兵ボトムズペールゼンファイルズ』の「ザキ」+銀河鉄道999の鉄郎を合わせて2で割った感じ。)
肩から下の両腕を失っており、RPDの開発では、ダリルが腕を失うまで上半身の動作試験を担当。
主な乗機は「ザクII」。外伝『砂鼠のショーン』ではグフ・カスタムに搭乗。
イオの「フルアーマ―・ガンダム」との戦いで死亡したと思われたが、『砂鼠のショーン』では脱出ポッドで地球へ降下。
戦後はジャンク屋集団「砂鼠」の用心棒として生計を立てているとのこと。
サンダーボルトに登場する主な機体:地球連邦側 「ムーア同胞団」
- FA78 フルアーマー・ガンダム
- RGM-79ジム
- RGC-80 ジム・キャノン
- RX-77 ガンキャノン
- RB-79 ボール
- ビーハイヴ
- RX-78AL アトラスガンダム
①FA78 フルアーマー・ガンダム
連邦軍「イオ・フレミング」の乗機。
機体各部のカバーを除き、上半身は通常の「フルアーマーガンダム」のイメージを踏襲。
両腕にシールドを装備し、その裏にロケットランチャーと2連装ビーム・ライフルを装備。
上段左右にミサイルランチャーとビーム・キャノン、予備のエネルギーパック数基を取り付けた大型バックパックを背負う。
また増加装甲部は従来のMSV設定と同様離脱可能で、小型ミサイルのランチャーも兼ねる。
機動性についても、ジオンの高機動型ザクベースの「サイコザク」と同等程度とかなり高い。
作中では、サブアームにも1枚ずつ盾を持って出撃し、高速で敵狙撃圏内に突撃することで多数の戦果を挙げる。
従来のFAガンダムとは違ったかっこよさがある。
参考画像↓
従来のFAは迷彩柄で陸軍ぽい感じはそれはそれでいいと思った。
しかしゲームで使うと、ガンダムより装甲はあるけど、機動性がガタ落ちで「いまいちだなー」という印象がどうしても私には強かった。
シールドもないし、防御力はフルアーマ―という割に、たいしたことない気がした。
一方、「サンダーボルト」の「フルアーマ―・ガンダム」はカラーリングも青が増え、宇宙向きという感じがするし、あらゆる武装を詰め込めるだけ詰め込んで、シールドもたくさんつけて、でも高機動を実現しているというロマンがあふれる機体である。
↑この角度からのフルアーマ―・ガンダムかっこよすぎ!!! 仮に同じポーズを従来のFAガンダムでやってみると、どうにも迫力がない気がする。
昔の作品『プラモ狂四郎』で『パーフェクトガンダム』というのがあったが、それに近いものを感じるし好きになれそうだ。
②RGM-79 ジム
ジムには本来ついていない(コスト面から排除されているはずの)、コア・ブロック・システムを採用。
デザインはRXシリーズのコア・ファイター方式ではなく、脱出ポッド方式で、脱出時には機体本体に折りたたまれた4基のスラスターで推進する。
バックパックに2基のサブアームがあり、ガンダムと同タイプの盾を持って出撃をすることもできる。
またメインアームが届かない部分に取り付けられた予備の武器や弾薬を取り出すために用いられることも。
作中でジムはイオも搭乗したことがある機体で脱出ポットのお蔭で、イオは窮地を救われたこともある。
どうやら脱出ポッドは、近年のガンプラの影響を受けて設定されたものらしい。
日々ガンダムも進歩してるんだなーと思う今日この頃。
なんとなくジムⅢに似たカラーリングだが、良い感じだ。武装有のジムは「ジムのくせに」かっこいい!!
③RGC-80 ジム・キャノン
右側のサブアームの代わりにキャノン砲を装備。
側頭部や各部に追加装甲が取り付けられているうえ、バックパックのブースターが角型になっているキャノン砲がバックパックに装備されていたり、右肩の切り欠け部がないなどの差異もある。
どうにも、武装なしのジムだとしょぼく感じでしまう(やられ役だからなのか?)
でもあら不思議!?武装を付けた途端かっこいいのだ!!ガンダムのアクションゲームだと、キャノンは反動があり、使いづらい印象だが見栄えはいい。
④RX-77 ガンキャノン
リビング・デッド師団の撃破とフルアーマー・ガンダムを最前線へ送り届けるため護衛として作戦に参加。
同時に補充された少年兵達が搭乗。
デブリ除けに関節部のシーリング処理、暗礁宙域探査用に頭部センサーの増設等の改修が施される。
大型ランドセルには低反動キャノン砲2門とスラスターを増設。
ビーム・ライフル標準装備。
普通のガンキャノンと大差がないが、どうやらサンダーボルトの世界では、元の『ガンダム』より量産化・普及が進んでいるとのこと。
『ガンダムオリジン』でも、ガンキャノンがかなり普及していて一般兵が使っていたが、案外使いやすい機体なのだろう。
個人的には重装甲で、かっこいいし、ゲームでも案外悪くない使い勝手である。
カイさんが乗っていたのも好きな理由の一つだ(ハヤトも乗っていたが)ガンダムの相方って感じがなんだか好きである。
『SDフルカラー劇場』とかのガンキャノンみたいな。
こちらのガンキャノンにもコア・ブロックシステムはあるが、上記のジム同様「脱出ポット」形式である。
⑤RB-79 ボール
左右のアームにマシンガンと着地用のソリが装着。
また、トップの大砲がクレーンに換装された機体もある。
作中では、帰艦したMSの収容や破損したジムの組み換えなど、作業用としての運用が主。
戦闘にも使用されているが、(従来の遠距離砲撃による支援ではなく、)艦隊防護が多く、交戦距離はMSと大差ない。
第二部では水中型のボールが登場。
ボールは本来作業用のポットであるため、正しい使い方なのかもしれない
(それを考えるとジムの支援攻撃に使っていたのが間違えなのかも。)水中型ボールと言えば、「ギレンの野望」でも出てきた『フィッシュアイ」が思い浮かぶが↓
ゲーム内では水中MSに強すぎた。
もはやボールではない。別の何かである。
MS型とボールタイプ、水中ではどちらのほうが、使いやすいのだろうか?気になるところである。
ともかく、やれ「鉄の棺桶」だの「屑鉄」だのと蔑まれていた(いる)ボールの活躍の機会が広がるのはうれしい限りである。
⑥ビーハイヴ
ムーア同胞団の母艦。
コロンブス級補給艦を2隻合わせたような形状。
上構甲板に2基、側面甲板に2基ずつ計6基の大型メガ粒子砲を装備。
艦長が戦死し、艦長代理をクローディア・ペール中佐が務めるサンダーボルト宙域のジオンからの奪還が任務となっている。
これが従来のコロンブスである↓
それにしても、母艦ぐらいせめて『サラミス』とかでも良いんでねの?と思ってしまった。
しかし、末端で戦う兵士なんてそんなもんかもしれない。
そう考えるとアムロたちが乗ってたホワイトベースなんて超VIP(そうだけど)待遇の戦艦である。
(従来のコロンブスとは違い)メガ粒子砲がついているので、戦えるからまだましなのだろうか。
おまけで、機銃もつけてあげればいいのに……ともかく、HLVじゃなくてよかったね。
⑦RX-78AL アトラスガンダム
第2部におけるイオの乗機。
地上戦闘への特化しており、胴体や四肢に多重構造の球体関節など、今までの連邦軍の機体には見られなかった独特の機構を持つ。
ジオン軍の技術も導入されているらしい。
この機体は試作機であるため、武装もデータ収集を兼ねた試作品があり、長銃身のレールガンやライフル、シールドを装備。
コクピット内はほぼ完全な全天周囲モニターである。
また、機体背面には「サブレッグ」というアームで接続された細長いスラスターがあり、高空への垂直上昇や短時間の大気圏内飛行が可能。
シールドは耐熱仕様で、ピンポイントのビーム照射にも長時間耐久できる。
さらに、シールドとサブレッグを組み合わせて、水中の巡航形態も可能。
レールガンはモビルスーツを一撃で破壊できる上、「電磁パルス・ガード」も発生させることでき、大口径実体弾とメガ粒子砲以外を遮断可能。
またビームサーベルに偏光モードがあり、ウォータージェットが脚部に内蔵されており、水中戦にも適応している。
2部は0080の7月が舞台だそうだが、フルアーマ―・ガンダムに比べて、時代に合わないオーバースペックな気がする。
オーバーテクノロジーなのかもしれない。
なんとなく『SEED』のアストレイガンダムにも見えなくないルックスだが、また武装を施すとだいぶ印象が変わるのかもしれない。
機体に黄色がところどころ入っているが、稲妻をイメージしたものなのだろうか……?
サンダーボルトに登場する主な機体:ジオン公国側 リビング・デット師団
- MS-06 ザクII
- MS-09R リック・ドム
- MS-06R リユース・P・デバイス装備高機動型ザク「サイコ・ザク」
- MS-05 旧ザク(ザクⅠ)
- MS-14 ゲルググ
- MS-06R リユース・P・デバイス実験用高機動型ザクⅡ
- ビッグ・ガン
- ドライドフィッシュ
MS-06 ザクII
このザクⅡは、デブリよけのシーリングを動力パイプと関節に、膝部装甲にもショックアブソーバーが設けてある。
また、足底面には足場とするデブリ等に固定可能なクローが装着されている。
更に、背面には高機動化を可能とする大型ランドセルや、ランドセルに増設されたスラスター用のプロペラントタンクも併設。
武装は標準装備のシールド、ザク・マシンガン、ヒート・ホークの他に、改良型ザク・バズーカもある。
ダリルが、イオ少尉に初遭遇した際にも登場した機体である。
ザクなのに(?)シールドを装備しているのが珍しく感じた。
実際現地改修型などになれば、敵のジムなどから装備を奪うこともあるかもしれないから、当たり前なのかもしれないが……。
ノーマルなザクより高性能な雰囲気がする。
ザクって兵器だけども愛嬌ある顔だよなーと思ってしまう。特にデフォルメ化されたのはいいマスコットだ。
②MS-09R リック・ドム
関節部にシーリング処理が施され、背面には高機動用スラスターを増設の大型ランドセルとプロペラントタンクを装備。
リビングデット師団に配備されたこの機体の主な武装は、ヒート・ホークやMMP-50マシンガンである。
どう見ても、「0083」のドム・トローペンでは?と思ってしまった。
ドム系はその特徴にジャイアント・バズなどのバズーカを装備することが多いが、本機は別の狙撃兵器を使用するため使用していない模様。
↑やはり、どーみてもドム・トローペン何だよなー(↓はドム・トローペン)見分けつくほどドムマニアではないので間違えてしまいそうだ。
これはガンダム検定等の問題があったら高難易度の問題に入るのではないだろうか?
③MS-06R リユース・P・デバイス装備高機動型ザク「サイコ・ザク」
制式名称が長いため、リビングデット師団の母艦「ドライド・フィッシュ」のバロウズ艦長により「サイコ・ザク」と呼称。
リユース・P・デバイス(RPD)の実験機、高機動型ザクⅡをベースとして開発。
ダリル・ローレンツ少尉専用機として運用され、対フルアーマー・ガンダム戦に投入。
(上記で紹介した)ザクⅡを素体としており、足底面に足場となるデブリ等に固定可能なクローを装備。
関節部にシーリング処理が施され、背部に装着した大型ランドセルにロケットブースター2基と、大型ロケットブースター1基を装備し、スラスター推力を増強、高機動高出力を実現している。
高機動型モビルスーツの操縦は高度な技術や豊富な経験が必要だが、RPDのお蔭で、スナイパー出身で、高機動型の操縦経験や技術が未熟なダリル少尉でも、機体性能を存分に発揮することができ、単機で敵艦を撃沈する戦果を上げた。
大型ランドセル上部にサブアーム2基を装備し、サブアームはロケットブースターのラッチから外した武装の交換のほか、保持した火器の使用も可能。
武装はビーム・バズーカのほか、ジャイアント・バズ、ザク・マシンガン、ヒート・ホーク、シュツルム・ファウストがある。
ある意味「夢の対決」が実現可能になった機体なのではないだろうか?1年戦争で出てきたザクは所詮量産型にしかすぎずなかった。
その為シャア専用ザクと言えども「白い悪魔」たる「ガンダム」には押され気味であった。
結局シャアはザクからズゴック、ゲルググ、ジオングと乗り換えざる負えないほど、機体性能では「ガンダム」は圧倒的な性能差だったのだ。
連邦のMSといえば代表的なのは「ガンダム」だが、ジオンといえばゲルググでもジオングでもない、量産型たる名機「ザク」が真っ先に出てくるのではないだろうか?
つまり、私が言いたいのはこの「サイコ・ザク」は「ガンダム」と真正面から対等に戦える「ザク」として登場したことに大きな意義があると思うのだ。
確かに「0080 ポケットの中の戦争」では、クリスの乗るNT1アレックスとバーニィの乗るザク改が戦い、ガンダムに損害を与えることに成功する。
しかし、それはバニーが奇襲作戦をかけたということも大きく、ザク改もやはり量産型であり、本来は「ガンダム」と対等に戦闘することは考えられていないと思う。
それを踏まえると、まさに「対ガンダム専用ザク」としての「サイコ・ザク」の登場は、長年ファンが待ち望んだ
(仮に誰もいなくても、著者はそうだ!!)「ガンダム」VS「ザク」の対決を叶えてくれる夢の機体だと思うのである!!!!!
④MS-05 旧ザク(ザクⅠ)
ダリルも交代したパイロットが搭乗していたザクⅡが、フルアーマー・ガンダムに撃墜されたためザクⅠを乗機とし、スナイパーとして、フルアーマー・ガンダム交戦した。
関節部にシーリング処理が施され、背部のランドセルには機動性の向上を図ったプロペラントタンクと火器類の保持も可能なサブアームを装備。
左肩にはスパイク状の突起がついた装甲を装着、右肩の装甲は外されてグリップを装着している。
足底面には足場となるデブリ等に固定可能なクローを装備。
武装はザク・マシンガン、ヒート・ホーク、クラッカーである。
↑も案外様になる。カッコいいかも!!
もはや、主力はザクⅡであり、現役引退の機体である。
しかしながら「ガンダムUC」でもスナイパーカスタムバージョンとして登場するなど、所々では活躍を見せる。
史上初のMSであるが、汎用性が高く地上・宇宙を問わず活動できるのは骨董品とはいえども見事である。
ファーストガンダムでガデムが乗っていた際は、武器を持っておらずタックルだけしかできなかったが、本来は武装ありきである。
ザクⅠとボールどちらかに乗れと言われたら絶対にザクⅠのほうがましである。
ボールだとザクに、サッカー「ボール」にされかねない。
⑤MS-14 ゲルググ
リビングデット師団の救援を行った「セイレーン機動艦隊」に配備されている。
関節部にシーリング処理が施され、背面にはビーム・ジェネレーター搭載の大型ランドセルに、スラスターを装備したプロペラントタンク4基を設置。
ガンダムに匹敵する火力と高機動を実現。
武装はビーム・ナギナタ、専用ビーム・ライフル、シールド。
通常のゲルググも良いがスラスター付のゲルググも宇宙専用という感じがしてかっこいいと思う。
またガンダムサンダーボルトの公式ページではゲルググが射撃を行っているが、何となく0083のシーマ艦隊のゲルググ隊を髣髴とさせるものがある。
ベテランパイロットが使えば、ガンダム以上の性能が発揮できるとされるが、配備が終戦末期で、パイロットもあまりいなくなってしまったジオンでは、実力もフルに発揮できなかったのは惜しまれることである。
↑ゲルググのシュッとしたシルエットが様になっている。
⑥MS-06R リユース・P・デバイス実験用高機動型ザクⅡ
そもそも、「リユース・P・デバイス(RPD)」とは、腕や足のないパイロットが、失われた部位をコックピットに設定されたデバイスに接続し、失われた手足があると念じることで、脳から足へ伝わるはずだった電気信号をモビルスーツの駆動系に直接伝達し、機体制御を行うシステムである。
リビング・デッド師団の母艦「ドライドフィッシュ」でRPDの実験開発が行われた。
この師団では、腕や足を失った兵士達が義肢で補完されて行った戦闘データを採取する任務があり、師団所属の兵士が多数被験者としてRPDの研究開発に協力した。
そして後にフルアーマ―ガンダムに対抗するためこの機体を改修し、リユース・P・デバイス装備の高機動型ザク 通称“サイコ・ザク“を作り上げ運用していくこととなる。
ガンダムと対等に渡り合うのが、いかに大変か(逆にガンダムがいかに高性能か)が分かる機体である。
言いたいことはサイコ・ザクの欄で書いたので以上。
⑦ビッグ・ガン
ジオン公国軍が開発した長距離砲撃用ビーム砲。
スナイパー部隊であるリビング・デッド師団で運用。バレル、機関部、脚部で構成。
機関部には、大型ジェネレーター3基が設置され、対艦攻撃も可能な高エネルギーのメガ粒子を射出可能。
発射管制装置のグリップは、ザクⅡやリック・ドムのように規格の異なるマニピュレーターにも対応している。
グリップと並列で設置されたセンサーは、モビルスーツのコックピット内の照準器と連動し、周辺宙域のスキャニングと照準を行う。
また、バレルはメガ粒子の収束と加速を行うため、命数を越えた際には換装の必要がある。
各脚部はデブリ等に固定するためのクランプと、姿勢制御を可能とする小型バーニアを8基ずつ装備。
特にドライドフィッシュのスナイパー部隊は、エーススナイパーであるダリルの活躍もあり、同隊運用のビッグ・ガン狙撃率が格段に向上していた。
昔のスキウレなどのようなものだろうか?
異なるマニュピレータに対応可能とのことだが、ビッグ・ガンはMS以外でも運用可能で、ガトルなどMS以外の機体でも有線接続することで発砲が可能な驚異の代物である。
(これだけ強力な射撃兵器があるなら、遠距離型MSの存在意義ってなんなんだろう?と疑問に思ってしまうが。)
やはり、アムロも思っていたように「MSは白兵戦用の兵器」なのかもしれない。
⑧ドライドフィッシュ
リビング・デッド師団の母艦。パプア級補給艦。
バロウズ艦長の下、サンダーボルト宙域の死守の任務に就く。
同師団に配属されたMSパイロットは、いずれも戦闘等で四肢を損傷し義肢で補完した兵達。
この艦で師団所属の兵士が多数、被験者としてRPDの研究開発に協力を行った。
地球連邦側 「ムーア同胞団」の母艦「ビーハイヴ」には少ないとはいえ、強力なメガ粒子砲が搭載されているが、ドライドフィッシュに武装はどうなのだろうか?
基本的にパプア級の武装は、連装対空機関砲数基程度に過ぎないとされている。
ジオンにとって重要な宙域「サンダーボルト」防衛を任されている母艦にもかかわらず、パプア級とは随分お粗末というか、ジオンの戦局の悪さがダイレクトに象徴されている艦である。
「そんな武装で大丈夫か?」
「大丈夫だ。問題ない」
問題大ありだろ!!!!
せめて、ドライドフィッシュに「ビッグガン」を武装すれば戦闘力が大幅に向上するのに……。
(どうにもガンダム作品は軍艦をおざなりにしている気がする)
ガンダムサンダーボルト作者の太田垣 康男氏について
ガンダムサンダーボルトは、太田垣 康男氏が作画を担当し、『ビッグコミックスペリオール』で連載されたものである。
SF作品(小説、映画)、メカ・ロボットものアニメのファンであり、氏の代表作は、近未来の宇宙飛行士達を描いた『MOONLIGHT MILE』など。
マンガ(2016、6時点で8巻)、OVA、2016年6月25日には『機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY』として映画化もされた。
ちなみに太田垣氏はガンダムが好きなようだが、自身が作品を書く際にガンダム作品を敢えて見ないようにしているらしい。
それはどうしても創る作品が、物まねになってしまうからだそうである。
やはり漫画家に限らず、何かの製作に携わる人は、何を作っても「誰かの模倣になってしまうのでは?」という不安があるのかもしれない。
ガンダムじゃないSFを模索していたそうだが、裏を返せば、SFの世界でいかに「ガンダムの影響」が大きいかが分かる気がする。
もちろん良い影響もあるのだろうが、後から参入する人はどうしても「2番煎じ」だなどと言われてしまう。
そこには「生みの苦しみ」がありそこからは逃れられないのだろう。
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まとめ
『機動戦士ガンダム サンダーボルト』について簡単にまとめるつもりだったが、書きたいことが増え、えらい文字数になってしまった。
少しでも「サンダーボルト」の魅力が伝われば幸いである。
連邦側のムーア同胞団も、ジオンのリビングデット師団も互いに因縁浅からぬものがあるが、細かい設定なども付け加えられ、よりリアリティのある作品である。
今後の話も映像化されるだろうし注目のガンダム作品となるだろう。
気になった方は是非一度見てみて欲しい!!