フルフロンタルの正体を考察する
『ガンダムUC』で「赤い彗星、シャアの再来」とも言われたフルフロンタル。
結論から言えば、フルフロンタルはシャアではない。
フルフロンタルとシャアは同一人物ではないかと噂されるがその説は明確に否定されている。
なぜなら、フルフロンタルの正体は、強化人間(人工的なニュータイプ)だからだ。
ジオン共和国防衛大臣「モハナン・バハロ」によって、シャア・アズナブルを失ったネオジオンが、再び組織を束ねるためカリスマを必要とし、それを演じる器として、シャアを模したフルフロンタルが存在したのである。
このことは、OVAからでは判断しづらいが、小説版でおおよそ間違いないと判断できる。
最期までフルフロンタルの素性は謎が多いが、「あんなものは、いくらでも用意できる」という様なモナハン・バハロの言葉からは、フルフロンタルの素性について明確に語られている部分だと言えるだろう。
また、ザビ家の末裔で、ジオンの中枢にある、ミネバも、フロンタルの正体を「モナハン・バハロに送り込まれた強化人間だ」と述べる部分もあり、フロンタル=シャアでないことは分かっているようだ。
では、ミネバはフロンタルを即座にシャアではないと否定してはいるが、まるでシャアと知っていてかばっているかの様な印象を受けるのかというと、ミネバの感情的に、「シャアが生きていて欲しい」と言う気持ちがあったためではないかと思う。
フロンタルがモナハン・バハロの用意した強化人間であるに過ぎない事を知りながらも、「シャア」として、未熟な自分を導いて欲しいと思っていた部分はあるのかもしれない。
#ガンダムで基本知ってほしいこと
— ネオン (@FN875887) November 30, 2016
シャアは本名はキャスバル・レム・ダイクンでジオンの赤い強い人
フルフロンタルはシャアに似せて作られた強化人間
アフランシはシャアの記憶をセルチップ化してそれをシャアの血を継ぐ赤子の脳に移植させられてできた人 pic.twitter.com/kGmH7BDqH7
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フロンタルはシャアのクローン人間なのか?
フルフロンタルが強化人間であることは、おおよそ間違いないようだが、一方で「シャアのクロクローン人間」だとも言われている。
第1ターミナル駅
— ババ!@非正規 (@viyovv) February 9, 2020
フルフロンタル強化人間だってか
ユニコーンガンダムは詳しくないのよ#ガンダムスタンプラリー pic.twitter.com/1fUnpDE93Z
このことについては、最後まで不明である。
少なくとも、原作中では「フルフロンタルはクローン人間」とは言及されておらず、ガンダムの世界での「クローン人間」は、ZZのプル・シリーズがそうであることを除き、かなり曖昧な設定だといえる。
では、「なぜ、姿がシャアに似ているか?」が疑問になるが、モナハン・バハロにより、意図的にネオジオン時代のシャアに酷似した容姿や声を作り上げたというのが有力な考えになるだろう。
クローン人間のように、シャアの遺伝子を採取し育てたのではなく、外科的手術によってシャアに似せさせたということは十分に考えられるのだ。
ちなみにアニメ版ではフルフロンタルの声優とシャアの声優は池田秀一氏と同じであり、フルフロンタルの声も似せて作られたということを示唆する様なキャストとなっている。
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考察①フロンタルにはシャアの精神が入っている?
しかし、劇中でも、シャアの様なセリフを述べる、シャア本人でなければ説明がつかないような言動もあったフロンタルだが、仮に肉体的には作られたものであっても、その精神はシャア本人のものなのだろうか?
フルフロンタルのシャアのようなセリフ
・ただ認めて、次の糧にすればいい。それが大人の特権だ。
・当たらなければ・・・どうと言う事はない!!
・また敵となるか、ガンダム…!!
これらはいかにもシャアが言いそうな言葉である。
劇中終盤、『逆襲のシャア』でのシャア本人だからこそ言えるであろう「・・・それでも人々は・・・変わらなかった」というセリフも述べ、その場にいたバナージも「・・・ほ、本物のシャア・・・なのか・・・!!」と驚きを隠せない様子であった。
一方、ミネバは「違う!私の知っているシャアは・・・。私のバイオリンをほめてくれたシャアはそこにいるような空っぽの人間ではない!!」と即座に否定し、シャア=フルフロンタルではないとしていた。
しかしミネバの幼少期とシャアの関係を考えれば、シャアではないとっさに否定することで、シャアをかばった様にも思えるのだ。
そして最後に、ララァとアムロの幻影が現れ、フロンタルとも会話をするなど、「フルフロンタル=シャアアズナブル」だと思うには、十分すぎる素材がある。
シャアならば持前の悪運で生き延びた可能性も否定できないだろう。
そんなフルフロンタルは一体何者なのだろうか?
明確に断言することできないが、「フル・フロンルという器(肉体)」に、部分的に「シャア本人の思念(精神)」が入り込んだかもしれないとは考えられる。
そのためシャア本人でなければ、知らない様なことを口にしたりするのも、そのせいと思われる。
また、その際のフロンタルの言葉は、『公人』としてのシャア・アズナブルが語りそうなものばかりで、
『私人』としてのシャア・アズナブルが語りそうな言葉は使わない。
例えばマザコン全開な「ララァ・スンは私の母になってくれたかもしれない女性だ」といった言葉は見られない。
それは、フロンタルが「『公人』としてのシャア・アズナブルを模した強化人間」でしかない為なのかもしれないのだ。
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考察②シャアの思念はアクシズ・ショックの影響で入り込んだ?
では、どこでフロンタルにシャアの思念が入ったかというと、『逆襲のシャア』におけるアクシズ・ショック時である。
宇宙に漂うシャアの残留思念(アクシズショックの光を見ても何も変わらない人類に絶望した部分)を、
フロンタルが拾ってしまったということが考えられるのだ。
そのためガンダムUCの最後でララァとアムロの幻影が現れ、
フロンタルに話しかけたのは、「フロンタルの中にあるシャアの思念(精神)」に呼びかけていた(&迎えに来た?)ということであり、
その後はフルフロンタルの肉体(器)だけが残ったのだろう。
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まとめ
- フルフロンタルは強化人間(人工ニュータイプ)であり、シャア・アズナブルではない。
- フルフロンタルがシャアのクローン人間かは不明。
- 肉体は明らかにシャア本人ではないが、一部思念(精神)はシャア本人のものが、アクシズ・ショックでフルフロンタルのに入り込んだのかもしれない。