前回の記事投稿からずいぶん時間が経ったが、まだまだマイナーなMSはたくさん存在する。
第5弾となる今回も、いろいろ書いていこうと思う。
※初見の方もいると思うので説明すると、「マイナー」の定義は、著者が知っているかどうかで判断している。
知っていれば世の中でマイナーでもマイナーではないし、その逆も然りなのでご了承ください。
ガンダムシリーズのマイナーな機体14選
- (ユーリディス・シニストラ・)ディキトゥス
- (リーベルダス・デクストラ・)ディキトゥス
- バージム
- ガンダムデリンジャーアームズ
- ゼク・ドライ
- 釈由美子専用ザクⅡ
- バギドーガ
- カリョーヴィン
- ティエンロンガンダム
- キャプリコーン
- シャイターン
- ギギム
- シャイターン(近衛師団仕様)
- ルイ・ヴィトン ガンダム
①(ユーリディス・シニストラ・)ディキトゥス
もはや名前が長すぎて聞いても耳から抜けそうだが、『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』に登場する木星帝国のMS。
正式名称は「ディキトゥス」であり、「ユーリディス・シニストラ」の部分は冠名(称号の様なもの)。
木星帝国総統のカリスト双子の兄弟専用機であり、同兄弟が設計にも携わっている。
またパイロットは同兄弟の片方、「光のカリスト」(兄)で、本機の名前は「正義さす左指」を意味する。
本機の特徴としては、この時期に地球圏では廃れた可変機能を持つことである。
MS形態では非常に高い機動力で敵を翻弄する。
一方、MA形態になるときには、まるで「人の手」の形となり、四肢からはIフィールドを展開し、手の指の握力で敵機を握りつぶす戦法をとることができるのだ。
(どうやら「両手」がそろった名称が「ディキトゥス&ディキトゥス」と呼ばれている様であり、その名前の機体が存在するわけでも、後述の弟機と合体するというわけでもないようだ。)
なお、弱点として機体全体(特に背面)にIフィールドを展開することができず、弱点とされているが、
従来の地球圏の機体に比べ、圧倒的な機動力を誇るとされていたため問題視されることはなかったという。
(いわゆる舐めプ)
本機の武装としては、頭部横に「メガ粒子砲」腕部に兼用で「ビームクローとビームガン」
背部の「フェザーファンネル」(このことから本機はNT機と言われている。)
クロスボーン・ガンダムのムラマサ・ブラスターがモチーフで、それ以上の性能の「ビームアックス」を装備する。
ロールアウト時から地球圏の機体やクロスボーン・ガンダムを超える高性能機であり、
弟との連係プレーは圧倒的だったが……結果的にはガンダムに負けた。
②(リーベルダス・デクストラ・)ディキトゥス
上記のカリスト兄弟の弟「影のカリスト」専用機。
ただし弟は地球圏での戦いで落命したため、彼のデータを移植した「バイオ脳」がパイロットである。
基本的な性能は「ユーリディス・シニストラ・ディキトゥス」と同じで、「自由なる右指」を意味する名前を持つ。
③バージム
漫画「ダブルフェイク アンダーザガンダム」に登場するバーザム関連性のある機体で、ジム系MSとパーツの互換性があるとされる。
『模型情報1988.8/109』によれば、エゥーゴ(カラバ仕様)として製作され、連邦軍制式採用されたらしく、「GジェネF」には登場したものの詳細は不明。
機体の型番が「MSA-008(RGM-87)」となっており、MSA=アナハイム社製という事だが、明言はされておらず、ジムと言えば量産型というイメージも強いが量産されたのかも不明。
バーザムよりもジムらしい見た目になっているが、その改良型なのか?新規開発型なのかも分からない。
GジェネFにおいては本機は「汎用試作型」とだけあり、武装もバーザムのものとは異なる「ビームライフル」と、ビームサーベルがあるが、やはり詳細は不明。
「がんだまぁBlog」では、この謎多き本機について考察されており「生産体制が始まってしまったバーザムのラインの再利用のために開発された」のではないか結論づけられており、著者も理に適っていると思う。
されど、設定としての記述ではないため、謎が謎を呼ぶ機体には違いない。
(独自解釈ができるのが面白いところである。)
④ガンダムデリンジャーアームズ
漫画『新機動戦記ガンダムW~ティエルの衝動~』に登場するヘビーアームズ(EW版?)の量産化を前提に開発されたMS。
首都防衛用砲撃機として量産されたが大半は配備されることはなかった。
機体の特徴としては、長距離移動を行わないため頭部のV字アンテナが廃止されていることや、ガンダムヘビーアームズ改(EW版?)をベースに腕部に(ダブル・)ガトリングガンを1門装備していることである。
量産された本機はロームフェラ財団によって保管されていたが、その内の1機は元OZ宇宙軍のトライノイ=リヴァンスキー(17歳)により強奪され使用されることとなった。
ちなみに「デリンジャー」とは小型拳銃の愛称。
⑤ゼク・ドライ
小説・フォトストーリー『ガンダム・センチネル』に構想(設定?)だけが存在する、
ゼク・アイン、ゼク・ツヴァイに続く、ゼクシリーズ3番目の機体。
一説にはゼク・ツヴァイの開発がほとんど終わったUC0087年末から開発が進められ、ペズンの乱直前まで設計が続けられていたという。
高い汎用性を誇るゼク・アイン、大型化の限界に挑戦し試作的要素を多く取り入れたゼク・ツヴァイだったが、本機は初心に返り、ゼグ・アイン以上の小型化とアイン以上の汎用性(コストを含め)のバランスを追求したものになる予定であり、肩部には、ゼク・ツヴァイからサブアームが左右に取り付けられたものになるはずであったという。
しかしながら「ペズンの乱」発生で実機は完成することなく、その存在は幻となったようだ。
⑥釈由美子専用ザクⅡ
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正式名称は「MIA MS-06SHAKU 釈由美子専用ザクⅡ」で、PS2のゲーム『機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙』に登場した、ネットワークランキングモード用のダウンロード用の機体。
「3倍かわいい」マシンガン「ラブ・マシンガン」からは、ピンクのハートの弾丸が出る。(真面目に。)
この他、ラブ・バズーカ、ラブ・ヒートホーク、マインレイヤーパックを武装に持ち、スペシャルアタックには「大量のピンクハートの弾丸が出る」そうだ。
またゲームではコストが必要だが、本機はコスト「100」と通常のザクⅡより3倍以上のコストがかかる模様。
(ザクⅡのコスト25、ザクⅡ専用機ですら35~40であり、可愛い分高い。)
本機の特徴として肩部にザクレロのハートマークがついているが、これは釈氏がガンダム占いで「ザクレロ」と判断され、それを反映させた結果である。
※おそらくその占いとは、『ガンダム占い 0079-0080』のことであり、釈氏はB型の6月生まれ双子座であるため。
余談だが、釈由美子氏は同ゲームで務めており、、『機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…』に登場する連邦のペガサス級「サラブレット」のオペレーター、ミユ・タキザワを演じている。
このため、釈由美子氏は本機の名前になりながらも、同機のパイロットではない可能性も否定できない。
(もしくは連邦でザクⅡを鹵獲して釈氏が搭乗という説も考えられるが。)
さらに、トニーたけざき氏とのコラボで、MS IN ACTION!!(MIA)製品として、角川書店の雑誌『月刊ガンダム・エース』とニュータイプ別冊の『季刊キャラクターモデル』で本機は限定販売もされた。
⑦バギドーガ
漫画「ダブルフェイク アンダーザガンダム」に登場する(新)ネオ・ジオンの機体。
ギラ・ドーガとヤクト・ドーガの中間的なNT用実験機で、フラナガン機関の流れを組むNT研が開発に携わる。
ビームライフル、スプゥン・ビットの他に本機の胸部に格納されている「モビルビット」が特徴的である。
これは対人用の兵器(オートマトン)で作中では敵艦の艦内に侵入し、そのクルーの殲滅を行った。
パイロットは(ワタナベ研究所で強化措置を施された?)強化人間であるシン・ワタナベという少年。
ちなみにゲームでは、「Gジェネゼロ」、と「GジェネF」に登場した。
⑧カリョーヴィン
ホビージャパンの雑誌「RPGマガジン」別冊「RPGマガジングレイト」Vol.3掲載の『機動戦士ガンダムRPG アドバンスドエディション』用シナリオ『マクベの遺産』に登場した白兵戦用MS。
マ・クベがキシリアに献上するために作らせたキシリア専用機。
ギャンのバリエーションという設定はなく、外見はキシリアに似せて作られた機体だそうで、高機動を誇る。
武装は、伸縮自在の両刃槍「ビームスピア」、ミサイルランチャー、煙幕を張ることができる「浮遊煙幕ポッド(弾)」である。
ちなみに、本機の名称はインド神話に登場する架空の鳥、迦陵頻伽(カリョービンガ)が由来となっている。
⑨ティエンロンガンダム
漫画『新機動戦記ガンダムW~ティエルの衝動~』に登場するシェンロンガンダムの量産化を目的とし、開発された量産機。
全身が光熱反射材で構成され、太陽光が直撃する戦場(宇宙)に対応している。
また本機にはゼロシステムが搭載されていることで、それを応用し、MD(後述のキャプリコーン)を遠隔操作することができる。
※ゼロシステムとMDシステムの両方が搭載されているという説もあり。
ロームフェラ財団によって保管されていた本機は、マリーメイア軍所属の工作員、クルング・ポンラマーイによって奪取され、彼女がパイロットとなる。
ちなみに「ティエンロン」とは「天龍」の意味。
⑩キャプリコーン
試験・調査用特殊MSで、ヴァイエイトとメリクリウスのデータを元に開発が行われ、実機の製造はバートン財団により行われる。
本来は有人機だが、乗機のティエンロンガンダムが遠隔操作できるように無人機仕様となり、マリーメイア軍の探査用MSとして使用された。
武装はヒートロッドと思われるものが両腕の付け根(と頭部?)にみられる。
⑪シャイターン
『機動戦士Vガンダム』に登場したベスパが開発した拠点防衛用MS。
ショルダービーム・キャノンをはじめとして 全身に8つものビーム砲を内蔵し、単機で一個中隊並(戦艦並み)の火力があるとされる。
また、コロニー周辺戦闘を視野に入れており、高出力のアポジモーターが多数取り付けられており、機動力は意外にもあるが、結局は移動砲台的な運用がなされたため、劇中では性能を発揮できなかったようだ。
アニメでは第23話「ザンスカール潜入」に1度きり登場した以後一切登場しなかったが、学徒兵の練成用に使われ、学徒兵ニコライ・ハンスとパトリック・ブーンが搭乗し、ザンスカール本国アメリアコロニーに接近しつつあったウッソと交戦するも当然やられた。
※23話~25話まで登場したとも言われているが、いずれにせよ活躍の機会は短い。
著者的には見た目は知っていたが、名前が思い出せない機体だったので今回取り上げた。
⑫ギギム
漫画版『Vガンダム』では本機は「ギギム」という名前で、「MS格闘王」の名を持つザンギエフ大尉の乗機となり、ジュンコのガンイージやウッソとマーベットの2機のVガンダムと格闘戦を繰り広げた。
ちなみにコロニーで(ビームライフル)銃を使うと住民に迷惑がかかるからそれを止めるために格闘戦を挑んだらしい。
必殺技は伝家の宝刀の関節技「ギギムセメントクラッシュ」の他にも、(この技でガンイージはバラバラになった。)
機体を破壊せずに操縦者にだけにダメージを与える「内破砕衝撃波(バーニングソニック)」
相手に幻影を見せる(?)「千裂張手(サウザンドプレッシャー)」や、機体の重厚さを生かした(?)「超重量頭突き(ギガトンヘッドバット)」などを繰り出した。
しかし、格闘王としての才能もあったウッソはVガンダムで、必殺技「雷龍衝撃波(フルバーニアンソニック)」を繰り出し、ザンギエフ大尉を打ち破るのであった。
もしこちらがアニメのエピソードであれば、今よりも知名度は格段にあっただろうことは言うまでもない。
もっとも、漫画Vガンダムの単行本にはあまりにもあれだったので、この内容は掲載されなかった。
⑬シャイターン(近衛師団仕様)
『NEWモビルスーツバリエーション・ハンドブック第2集』が初出でアニメには登場しなかった、シャイターンの儀式用に改装された機体。
肩部のビームキャノン増設やロングバレルな胸部ビームガン、コロニーでの戦闘を想定し敵機を爆発させないためロングスピアアックス(ハルバード)に武装が変更されている。
また機体の各所にエングレービングという版画技法が用いられているのも特徴的で、女王の謁見式などの儀式に用いられた。
もはやシャイターンとは別物の風格が漂っている。
⑭ルイ・ヴィトン ガンダム
本当は「シャネル」という機体について書くつもりだったが、余りに情報が少なすぎたので断念し、シャネル=ブランド名ということで、全く関係ない本機を紹介することにした。
本機は、海外サイト「GUNDAM GUY」に投稿されたガンプラであり、機体の名称は不明。
PG1/60スケール「ガンダム アストレイ」をベースに黒くて渋いカラーリング、刀4本を装備し、和風なロマンとブランド「ルイ・ヴィトン」のセンスを兼ね備えた素晴らしい作品に仕上がっている。
また装備にはアストレイのシールドと、ビームライフルを備える。
しかし、これはバンダイやルイヴィトンオフィシャルなガンプラではないが、公式に認めても良い出来ではないだろうか?
ガンプラなので詳細な設定はないが、これはこれで良しとしよう。
(MSシャネルについてはまたわかり次第記事にするつもりだ。)
まとめ
- ディキトゥスはカオスな人間の様を表したガンダムをも凌ぐ高性能な機体だった。
- バージムやシャネルは謎が多いが、かわいい釈由美子専用ザクやカッコいいルイ・ヴィトン ガンダムもいるので気にするな!!
- アニメで目立たなかった「シャイターン」も、格闘王にの乗機になったり、近衛師団仕様があるなど優遇されているのかも…?