機動戦士Zガンダムジェリド出撃命令とは?
これは1987年に勁文社から発売したゲームブックで、1989年にはバンダイから再販された本である。
読者は(Zガンダム本編ではカミーユのライバルに何となくなれずに、脱落していった)
「ジェリド・メサ」の視点からプレーをしていくことになる。
物語は、「Zガンダム」本編が始まる前、ジェリドがティターンズでパイロット候補生として訓練を受けていた頃から始まる。
機動戦士ガンダムジェリド出撃命令のあらすじ。
ジェリドはパイロット候補生として、同期のエマやカクリコンと共に、ティターンズの訓練学校のホバー空母「グラーフツェッペリン」で訓練を行っていた。
そんなある日、偶然ティターンズ総帥であるバスクが視察に訪れた際に、連邦軍のアラスカバックランド基地がテロリストにより占拠されたという情報が飛び込む。
このバックグラウンド基地は軍事衛星ケルベロスと連動し、太陽エネルギーを送受信する実験施設でもあった。
基地には、蓄えられた膨大なエネルギーを利用するビーム砲が備えられており、テロリストに占拠された今では、本来鉄壁の守りを果たす存在が、危険を及ぼす障害になっていたのだ。
基地を安全に奪回するためには、太陽エネルギ―受信機「ウェイブ・キャッチャー」を単機潜入で破壊する必要があり、総帥バスクは、この任務に最優秀の成績を修めるジェリドを任命するのであった。
こうしてジェリドは、24時間以内にアラスカのスワード半島にある3つの「ウェイブ・キャッチャー」の破壊任務を行うこととなり、次々と迫りくる敵機や、ウェイブキャッチャーの破壊に成功する。
順調に、バックランド基地の奪回に奮闘するジェリドだったが、彼の前に、アムロとシャアの戦闘能力をコピーした強化人間が立ちはだかる。
辛くも強化人間を撃退するものの、トラップのビーム砲が仕掛けられており、絶体絶命の危機に陥る。
しかし、そこで、助けに現れたエマとカクリコンによりジェリドは窮地を脱するのであった。
基地を奪回され、計画が頓挫したテロリストは、ついに切り札の大型MS(MA?)ドゥラ(ドゥーラ)を繰り出す。
切り札というだけあり、ドゥラは凄まじい火力で、ジェリドたちの増援部隊とその母艦を一瞬で灰塵にしてしまう。
しかし、辛うじて難を逃れた母艦「グラーフツェッペリン」を守るため、ジェリド達はドゥラに最後の戦いを挑むのであった!!
激戦の末、ドゥラは撃破され、ジェリド達は任務を完遂した。
そんなバスクは、彼らの功績を認め、ジェリドは中尉の階級と共に制式にティターンズの一員となり、ガンダムMk-IIのテストパイロットにも任命されたのだった。
コメント:
カミーユと関わらなければ、ジェリドはエリートとして活躍して生きてたのだという証拠である。
銀髪の天然パーマ侍が言っていたが、「一時のテンションに身を任せる奴は身を滅ぼすんだよ」を地で言ったジェリドにぴったしのセリフである。
マダオなんかより、もよっぽど悲惨な運命(肉体的に身を滅ぼしたから)を辿った例だといえよう。
ジェリド出撃命令に登場した主な機体13選
- ガンタンクホバー
- ザラマンダー
- ドミンゴ
- ナスホルン
- マリン・ハイザック
- ドム寒冷地仕様(ブリザード・ドム、ドム・ブリザードタイプ)
- ガンダム・コピータイプ
- ドダイ改
- ドラッヘ
- グラーフ・ツェッペリン
- C-130 フライングコンテナー
- ガンボート
- ドゥラ(ドゥーラ)
①ガンタンクホバー
ガンタンクの発展型で、キャタピラはホバーダクトに変更されており、地形の影響を受けにくい。
武装は高出力ビーム砲2門と両腕の連装ロケット砲を装備。
ガンタンクをいくら発展させてもやられ役な感じがする機体。
実弾だけでなくビーム砲があるところがせめてもの救いなのではないだろうか?
②ザラマンダー
重ミサイル・ホバークラフトで、車体上部には大型のミサイルポッドを装備し、そのミサイルは重武装のMSにも対抗できる。
いわゆるウッディ大尉が乗っていたファンファンの発展型?と見える。
ミサイルでMSと張り合えても、旧式感は否めない。↓
③ドミンゴ
連邦軍が(ドダイなど)のサブフライトシステムに頼らず、飛行できる機体を目指して開発した試作機で可変MS。
全高は25メートルを越え、強力なビーム兵器を持つ。
しかし、変形機構に不備があり、MSから変形するのに10秒近くかかる、飛行形態時のエンジン出力が極めて低い等の問題点がある。
後のギャプランのベースともなった機体とされる。
フェイスがドムの様な、十字モノアイであるため、ジオン系の技術も入っていたのではないだろうか?
名前も何となく「ドム」+「フラミンゴ」な感じのネーミングだしあり得る気がする。
④ナスホルン
一年戦争時に局地戦に投入されたとされるジオンの幻のMS。
ホバーノズルを装備し、高い機動性がある。武装は、ヒートホークとハイパーライフルの2つ。
珍獣じゃあるまいし、幻とはこれいかに?
「ガンダムZZ」に登場したタイガーバウムで、個人的に骨董MSの蒐集してた「スタンパ・ハロイ」なら、是が非でも探し出しそうだ…。
↑そんな名前だったことも忘れてた。
そんな彼は、どうやらジオンびいきなコレクターな様子なので、間違いなく「ナスホルン」は探したいに違いない。
「スタンパ・ハロイ」のコレクションの一部↑
⑤マリン・ハイザック
いわゆる、「ザク・マリンタイプ」のこと。今回は割愛する。
Zガンダム本編では「マリン・ハイザック」と呼称されていたようだ。
⑥ドム寒冷地仕様(ブリザード・ドム、ドム・ブリザードタイプ)
メカニックデザイン企画『MSV-R』に登場するMS。
そのため今回は割愛する。
なお、この機体のパイロットは、ノボトニー大佐で、ヨーロッパ戦線では、多くの連邦軍兵士を死に追いやる冷酷な戦いぶりから「ジオンの吸血コウモリ」と呼ばれている。
また彼の愛機には吸血コウモリのマークがついているという。
⑦ガンダム・コピータイプ
↑画像も見当たらなかったので、代わりに某国の「パクリガンダム」の画像を使用。
(セツコそれコピーやない!パクリや!)
形式番号RGM-79R。ジムIIを改修し, RX-78の性能に近づけたものらしいが詳細不明。
だがその他一切のことはわかりません
⑧ドダイ改
Zガンダム本編にも登場したドダイの改良型。今回は割愛する。
⑨ドラッヘ
またも画像がなかったため、実在するドイツのドラッヘを参考画像とした。
重バルカン砲を装備した重武装の対戦車ヘリ。
モデルはおそらく第2次世界大戦時にドイツで開発されたヘリコプターだと思われる。
⑩グラーフ・ツェッペリン
↑は「0080」の登場の(×ムサイ級)チベ級の方。
『ジェリド出撃命令』で出てくる母艦と同等のデザインかは不明。
全長320mの大型ホバー空母で、MSとドダイ改を30組搭載。
また偵察機、対潜哨戒機を10機搭載し、空母としては異例の、10.5センチの低出力対空拡散ビーム砲もある。
地球連邦軍の訓練学校の母艦。
一年戦争時、ジオンがホバー空母として開発したものを、戦後連邦が接収・完成させ、0085年にティターンズの訓練基地として改修された。
同名のムサイ級が「0080」に登場する(上記の)が、発表されたのはこちらが先である。
画像のグラーフ・ツェッペリンはチベ級の(ティベ型)艦であり、チベは、235m(264.4mとも)されているが、本艦はそれよりもかなり大型であるため、名前は同一でも、別物である可能性は高いと思われる。
さらに後に「ガルダ」という超大型空中輸送機が登場するが、全長317mとされている。
それに比べても、やや大きいか同等のサイズだということが分かる。
(ただし、ガルダの内部は訓練学校のグラーフ・ツェッペリンとは異なり、内部の大半が貨物スペースであり、大気圏内を飛行する史上最大級の輸送機には違いない。)
↑ガルダと同じサイズの空母と考えていいだろう。
かなりの大きさである。
⑪C-130 フライングコンテナー
↑またも画像がなく不明なので、「ミデア」を代わりに掲載。
ミディアの改良型、全長60m級の大型輸送機。
コメント:
全長60M級が大きいのかどうかわかりかねるが、ミデアの大きさも不明だし、それに比べると大きいのかもしれない。武装があったかどうかも不明である。
⑫ガンボート
↑画像は『未来少年コナン』に登場した戦艦。
あくまでイメージである。
ホバー推進により高速で海上移動し、ミサイルとビーム砲で敵の海上戦力に打撃を与える、全長80~100m級高速急襲艦の総称で、MSの緊急補給艦でもある。
バックランド基地周辺の沿岸警備隊所属のシャルンホルスト級が確認されるが、敵に撃破されてしまった。
戦艦である。以上。
⑬ドゥラ(ドゥーラ)
ドゥラについては、こちらの記事に書いたので見ていただければ幸いである。
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まとめ
一通り『ジェリド出撃命令』について見てきたがどうだっただろうか?
いつもの中途半端な感じのジェリドがこちらでは、輝いて見える作品である。
現在ではアマゾンなどでも取引されているが、5000円以上(2016、8/18時点)の値が付くプレミアものである。
少し手が出しづらいが、全国のジェリドファンならば取り寄せてみるのもありかもしれない。