鉄血のオルフェンズ 47話「生け贄」
前回、シノが命を削って作り出したチャンスを無駄にするわけにはいかない。
鉄華団(&マクギリス革命軍)は圧倒的な戦闘力を誇るラスタル艦隊を前に、必至の撤退を余儀なくされ、戦いの場は火星へと移る。
オルガはここまでのみんなの思いを無駄にしないためにも、迷わず進むことを決意し、三日月はその邪魔をするものを叩き潰すことを固く決意するのであった。
追い詰めたラスタルは余裕でほくそ笑み、ジュリエッタは人間として強くなることを誓いガエリオはマクギリスとの決着に備える。
生け贄という不気味なタイトルが不安だが、今回はどうなるのであろうか……?
そう言えば、ジュリエッタは、初登場では指にとまった蝶を食すようないろいろ危ない子だった。
だが、いつの間にやらギャラルホルン陣営一の常識人となっている。
これが成長というものか……。(裏返せば彼女以外にまともになる人間候補がいなかったのかも。)
個人的にはイオク様のお守り経験が、彼女を人間的に成長させたのではなかろうかと思う。
イオク様という権力はあるけどポンコツを見て、実力に伴わない力を持っても無意味だと知り、三日月の悪魔の戦闘力を知ってそれは確信へと変わったのだろう。
イオク様自身が成長したのかはわからないが、良い意味でジュリエッタに影響を与えた……のかもしれない。
- ①マクギリス、ギャラルホルンにお前の居場所ねーから!!
- ②マクギリスへの不信感は鉄華団にも・・・・・。
- ③犯罪武装集団「鉄華団!?」
- ④ラフタルとイオク
- ⑤鉄華団……お前らも社会に居場所ねーから!!
- ⑥これからについて、鉄華団メンバーそれぞれの思い。
- ⑦三日月、アトラ、クーデリアの3人で守ろう未来を。
- ⑧生け贄と覚悟
- ⑨希望と困難
①マクギリス、ギャラルホルンにお前の居場所ねーから!!
ギャラルホルン火星支部の新江本部長は、マクギリス軍の入港を認めなかった。
立場としてもラスタル様の方が上、ガンダムバエルがあろうがなかろうが「元准将」に変わりなし、僕たちは関わりたくないし、手も出さないから出て行って。
と簡単にまとめるとこんな感じで、マッキーは無視されたのであった。
マッキーが立ち去った後、新江の部下は随分温情な判断だねーと言ったが、ラスタルの妾の子でもないじゃんマッキーなんかどうでもいいし、「万が一」があると思ったから「我関せず」の立場をとったという。
なんとなく……これが正解な気がするな。
そして立場保身と、身の躱し方がうまい。
②マクギリスへの不信感は鉄華団にも・・・・・。
ラスタル艦隊との戦闘で傷ついたMS等を火星本部で修理することとなったが、修理に使う予備パーツも(お金も)底を尽きて補給もままならないらしい。
そんな状況でも、マクギリスは「火星は鉄華団のホームグラウンド!!よし!!戦うぞ!!」とオルガに持ちかける。
これに対し、オルガは鉄華団の戦力に期待するなら、マクギリス達はお金や物資を提供するべきだそれで対等だろ?
また俺たちを当てにするなら、俺たちに従えとまっとうな事をいい返した。
これには「それでいい。敵は倒さねばならない」とマクギリスはいつもの調子で返答するが、オルガは誰が敵なのかわからない。
とマクギリスとの今後の協力にはかなり否定的であった。
実際マッキーは火星での補給は期待できそうにないのだから、もうバッサリ手を切ってもいいのではなかろうかと思う。
(三日月&ガエリオvsマッキーの展開もありか!?)
③犯罪武装集団「鉄華団!?」
マクギリスとオルガの会談後、マッキーは「個人的に調べることがある。」と言いつつどっかに消えたが、それと同時に鉄華団メンバーはこれ以上マクギリスに協力することはどうなのか?
と不信感をあらわにしていた。
「ガンダムバエルとマクギリスをラスタルに差し出そう!!」
「俺たち元々関係ない!!」と口々に言いだすが、昭弘は、「オルガは手を組んだ相手は裏切らないやつだ」と発言する。
しかし、オルガ自身も「もはやマクギリスに通す筋はない」と思っていたようで、どうやら協力関係は放棄することになりそうである……。
と、そんな時、テレビ報道が。
「(ギャラルホルンに反旗を翻した)マクギリス行方不明。
マクギリスの傘下にある武装集団鉄華団!!」
完全に鉄華団はかつて英雄と呼ばれていたこともあったが、今では、マクギリスに協力した凶悪犯罪集団とされてしまったのである。
④ラフタルとイオク
マクギリスを指名手配し、やはり追い込んでいくラスタル。
イオク様も(そろそろ出番が欲しいと感じたのか?)出撃させて欲しいとラスタルに懇願する。
これに対しラスタルは「お前に指揮を指せるわけにはいかん!!」とまっとうな返答を返すが、さすがに冷静になってきたイオク様、指揮はできなくても、何か協力したい!!と(かつてのイオク様に比べれば穏やかに)お願いするのであった。
これから成長したイオク様が見れるのだろうか……。
鉄華団的にはもう出てきて欲しくない人物、NO1である。
⑤鉄華団……お前らも社会に居場所ねーから!!
ビスケットの妹姉妹クッキー&クラッカーが通う学校でも、鉄華団は「人殺しの悪党」とヒソヒソ言われていたが、これには敢えて何も言い返さないことを選んだ二人。
兄ビスケットの思いを無駄にしないためにも、辛いが耐える判断は重要なのかもしれない。
- 火星の畑では、久しぶりに桜ちゃんが登場。
- そしてアトラちゃんとクーデリアの和む再会を果たす。
- 三日月は植物可愛いな。と以前より感情豊かになってきている気がする。
戦いが終わったら、のんびり暮らせるといいのだが。
アトラちゃんとの再会の後クーデリアはオルガと会う。
アドモス商会の元にも鉄華団の悪評は届いており、Y&Y&何チャラ公団などからの鉄華団の口座が凍結され、金銭面でも追い詰められ、アドモス商会への融資への影響も出ているようだ。
そんな状況でもアドモス商会は鉄華団を助けるというが、オルガは自分たちとは手を切れ。と返すのであった。
それにしても、マクギリスの誘いを無視してれば、ここまで酷いことにならなかったのでは?とも思わなくない今日この頃。
⑥これからについて、鉄華団メンバーそれぞれの思い。
今後について話をするため鉄華団のみんなを集めたオルガ。
話は外でもない、みんなが鉄華団を辞めるかどうかを確認することにあった。
続けてオルガは謝る。
自分たちが目指してきた場所とは違う場所に来てしまった。
辞めていく連中にも退職金も出せないよ。と。
これに対しライドをはじめ多くの団員は「このままで良いのか?諦めたくない!!」と反対するが、
一際大きな声で、ザックは「お前らバカだろ?諦める?この先なんかあるものか!!」と叫ぶ。
このまま行けば「全員お陀仏のバットエンドだろ!!」と声を荒げ、ハッシュはそれに食い掛かるが、三日月はハッシュを制した。
そして、ザックは鉄華団を去ることとなったようだ。
行き場所のない連中の最期の居場所「鉄華団」とザックの発言。
どちらも正しい。どちらも否定できない。
ザックの発言は視聴者の思うところだし、多くの団員はここしもう場所はないとわかっているから、行くしかないのである。
オルガの集会の後、ザックは「ハッシュのヤロー」といら立ち、不満をそばにいたディンにぶつける。
しかしディンは「俺は人を殺してきたんだ。団長に恩義を感じてきたんだ。」と返答。
ザック『ここにいるヤツら 頭わるすぎんだよ。』
ザック『みんな気のいいヤツらなのによ 一生懸命なヤツらなのによ』
ザック『ろくな先が待ってないの見えてんのによ!』
ザック『不幸になんの見えててどうしてだよ?』
とザックもザックで、「みんな頭が悪い、一生懸命でいいやつばっかなのに、不幸な先しかないのが辛い」と視聴者の気持ちを代弁するのであった。
どちらにしろ視聴者には何もできない。もどかしいばかりで切ない。
・あと久しぶりに雪之丞とメリビットさんのツーショット。
メリビットさんが「子どもが好きなんですね雪の丞さん」とさん呼びで呼んだことや、意味深な発言が気になったが、雪之丞とメリビットさんは最後まで鉄華団の傍にいる決意をするのであった。
・集会の後オルガはマクマードのおやじに連絡を取る。
⇒連絡を取ったオヤジは「貸す金はない」と即答するが、オルガはこれまで戦ってきた敵陣営大将「ラスタルに通信をつなげてくれ」とオヤジに頼むのであった……。
⑦三日月、アトラ、クーデリアの3人で守ろう未来を。
夜、クーデリアは寝室を抜け出し、(愛しの)三日月に会い来ていた。
一方、三日月は野菜の育て方の本を読んでいた。
野菜を育てるのがうまいクーデリアさん、というわけで俺の子どもも育ててくれる?
子ども・・・まだ出来てるかわ分からないけど。
と三日月はさらっととんでもない爆弾発言をするのであった。
「別に死ぬとは決まってないけど……。ここまで来れたのはオルガとの約束のお蔭だし。」
となんかヤバい発言をしているが、
クーデリアは私を抱きしめてくれと良く分からん感じで積極的であった。
しかし阿頼耶識回線が届かないのでクーデリアから近づき、ガンダムの前でハグ&泣き出すクーデリア。
そしてタイミングを見計らって三日月の嫁、アトラちゃんが現れ「赤ちゃん作ろう」とクーデリアに言いだす。
(きっとこれは少子高齢化の進む日本人へのメッセージなんだと思う。たぶん。)
それを聞き、「なんて不器用な人たち」クーデリアは笑い、
いつもの?三人ハグで温もりを確かめ合うのであった。
そして「私は必ずアトラの子供を護る」と、クーデリアさんは決意を述べるのであった。
⑧生け贄と覚悟
マクマードのおやじに頼みラスタルとの通信を繋いだオルガ。
マクギリスとバエルを引き渡すから鉄華団を見逃してくれ、とオルガはラスタルに頼み込むが、生け贄が必要だとラスタルは返答。
ギャラルホルンの権威が汚された以上、悪魔の組織(鉄華団)を屠ることが必要なのだ!!
とラスタルは降伏は認めない様子である。
オルガは俺の命だけでいいだろ、アイツらだけは頼む。
見逃してくれとにかく頼み込むが、全く聞く耳なしのラスタルは「最期の時を待て」とばっさり捨て去るのであった。
まさに……外道である。
組織と考えばラスタルの判断は不自然ではないが、感情的には譲歩があればなと思ってしまう……。
そんな追い詰められたオルガの前にユージンが現れ、「カッコつけるのも加減にしろ!!みんなの命は安くない!!」と焦るオルガを一喝。
また昭弘も「死んだように生きてた俺らに生きる実感と家族をくれたんだ」
家族の前で勝手に決めるな。と2人は諭すのであった。
これにはオルガは「ありがとう」と言った。
⑨希望と困難
とは言え鉄華団の現状は変わらない。
どうしたらいいかわからずみんなで悩む中、俺たち指名手配の犯罪者だし、別人にでもならなけりゃ……。
とユージンが呟くと、クーデリアは何か名案を思い付いたようだ。
それはチャドさんが必死に守った人物、アーブラウの蒔苗(まかない)先生である。
地球で鉄華団の人物データは管理されているが、マカナイ先生を通じてそのIDを改ざんすることで別人になろう!!と提案するのであった。
さらにデクスターさん&メリビットさんによれば、別口座の資金もわずかだが使うことができると朗報が入り、鉄華団にこれからの希望が見えてきたのであった。
また別口座の資金も使えるよとの朗報も。
地球まで行き、IDを変えて別人として生きるとなると、鉄華団はどうなるんだ?疑問が出たが、「そんなの決まってる。オルガのいる場所が俺たちの場所」と三日月さんは断言するのであった。
そして早速マカナイ先生に連絡する為クーデリアは端末を手に取るが、回線が切断されていた。
そう……マクギリスのギャラルホルンが鉄華団を完全包囲したためであった。
とんだくそヤロー。マクギリスである。
ちょっとマクギリスにいらっと来たところで今回は終了。
次回は5時30分放送で「約束」
(どうやらオルガが次回予告を担当したそうだ。)
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まとめ
- マクギリス・鉄華団は世界、火星の敵になってしまい、協力体制も崩壊。
- 絶望的な状況の中でも鉄華団は希望を見出す。それに向かってただ進むだけ。立ちふさがる敵は……叩き潰すのみ。