早いものでマイナーMS紹介シリーズ第3弾である。
私自身が知らないMSを調べたものをまとめているので、とにかく細かい裏設定や感心することも多く、ガンダムシリーズのコンテンツの大きさを思い知らされるばかりだ。
以下より紹介を始める!
ガンダムシリーズのマイナーな機体11選
- ノーヘッド
- パーフェクトズゴックキャノン
- ウイングガンダムセラフィム
- ガンダムルシフェル
- レイブン
- ザクⅠノリスパッカード専用機
- スピアヘッド
- Dガンダム
- ガンダムF90Ⅱ
- ジ・OⅡ
- 高機動型ギャン(ジョニー・ライデン機)
①ノーヘッド
「機動戦士ガンダム00外伝」シリーズの一つ『機動戦士ガンダム00V』に登場する、地球連邦軍の擬似太陽炉搭載型MS。
次世代主力機候補の1機で、旧人革連技術者がアヘッドをベースに、サキガケやスマルトロンのデータも使用して開発。
本機のは頭部が無い事が大きな特徴だが、破損率が高く、センサーを内蔵する頭部を廃する事で戦闘力低下を抑えるためにそうしたとされる。
この為、センサー類は機体の各部に配置されている。
本来は「ネオ・アヘッド」から「ネオヘッド」と言う名前になるはずが、頭がないため「ノーヘッド」となった。
なお、本機のパイロットの一人、エイミー・ジンバリストは「頭がない機体はかっこ悪い」と不満を漏らした。
しかしながらこんなのが連邦軍の次期主力になるはずだったが、(運よく)アロウズのスキャンダル問題で開発は中止。
正式採用されることはなかった。(されてたまるか!)
ガンダム世界において、お約束をぶち壊す、禁断のMS。
存在してはいけないのは当然である。
顔無しの機体を登場させたいなら、よその作品の子になればいいのだ!!
②パーフェクトズゴックキャノン
『コミックボンボン』オリジナルデザインコンテストグランプリの受賞作品のMSで、SDガンダムカードダスや、ガシャポン戦士立体化などを果たした。
「宇宙駆ける紅の戦鬼」の異名を持つ高性能なMSで、ズゴック(一説にはハイ・ゴックとも)をベースとし、「いつどこで開発されたかさえわからない謎のMS」とされている。
パイロットは不明だが、シャア専用に開発されたといわれ、水陸のみならず、異名が示す通り宇宙でも活躍できるほどの汎用性を持つ。
武装は280mmキャノン砲、腕部ビームランチャー、頭部に高収束メガ粒子砲(ハイメガキャノン)を装備。
腕部はゴッグ、頭部・胴体はガンダム系、脚部は高機動型ザクIIの意匠が取り入れられ、連邦・ジオンの両技術を含んでいるとみられる。
もともとは、SDの状態しか存在しなかったが、『月刊ホビージャパン』2000年7月号によりリアル等身化された。
↑もともとのSD状態。
『ガンダムZZ』辺りに登場してもおかしくない機体。
③ウイングガンダムセラフィム
『新機動戦記ガンダムW〜ティエルの衝動〜』に登場するMS。
ロームフェラ財団の戦争推進派陣営が、OZに回収されたウイングガンダムゼロ(EW版)をベースに量産型として開発を行った。
ベース機に比べ、カラーリングや、背部ウイングの配置、バスターライフルは1丁など、量産化に合わせた変更がなされている。
④ガンダムルシフェル
この量産型ウィングガンダムゼロである本機の前には、「ガンダムルシフェル」というゼロシステム実験機が開発されていた。
こちらは全身が緑で、(一説にはグレー基調のカラーとも)塗装され、武装もなく、翼が2対とも副翼で、背部にX字型で配置されている点が本家ウィングガンダムゼロと異なる。
また、ガンダムルシフェルには「ゼロシステム Ver2.0」が搭載され、運用中に暴走し、パイロット「カール・ノンブルー」を乗せたまま行方不明となってしまう。
一方、本機「ウイングガンダムセラフィム」には、「ゼロシステム Ver2.0」の問題点である搭乗者の問に対し、システムが出す極端な解答を、強制的に搭乗者へフィードバックする事を改良。
一般兵士でも扱えるようした『ゼロシステムver.2.5』が搭載された。
このシステムを搭載した「ウイングガンダムセラフィム」には、行方不明となった兄カールの妹ティエル・ノンブルーが搭乗し、兄の行方を(本機で)探しに行くのだった…。↓
⑤レイブン
ゲーム版『G-SAVIOUR』に登場するセツルメント国家議会軍の可変MS。
セツルメント国家議会軍の強硬派、バイス・バッシング准将の、完全自立型モビルウェポン[MW]の完成を目指す「プロジェクト・レイブン」計画で開発された。
※『G-SAVIOUR』の世界では、有人機=MS、無人機=MWという認識の模様。
既存のMSや最新鋭機を遥かに越える高性能。
武装は、ビーム砲とビームサーベル・ビームシールドの兼用兵装。飛行形態となり、機体前面にビームバリアーの展開も可能。
また、オプションに飛行形態の航続時間維持のための専用ブースターもある。
飛行時は、広げた翼から赤とピンクのビームの様な光が噴射される。
ちなみに、レイブンとは「ワタリガラス」のこと。
また真っ黒な色を指す言葉でもあり本機にぴったしである。
⑥ザクⅠノリスパッカード専用機
メカニックデザイン企画『MSV-R』登場のMS。
『08小隊』では大佐として獅子奮迅の活躍を見せた、ノリス・パッカード少佐(当時)のザクⅠの専用カスタム機。
通常のザクⅠに比べ、核熱反応炉の換装、頭部は動力パイプ、右肩には左肩と同様のアーマーが装備されている。
また、ザクIIとほぼ同様の火器も使用可能と、統合性・性能ともにザクⅠ以上となっている。
さらにノリス専用機としては、紫と赤のカラーリング。拳のスパイクや、防盾付きザク・マシンガンの追加など、独自のカスタマイズが特徴。
(盾付きザク・マシンガンは後のグフカスタムに通ずるものがあると思う。)
本機でのノリスの活躍
宇宙でノリスは本機に搭乗し、地球連邦宇宙軍の輸送艦隊攻撃任務を遂行したとされている。
ノリスは、すれ違いざまの攻撃で艦のブリッジを破壊、次に火器とエンジンを潰す戦法で奮戦した。
高速移動をしつつ、正確にブリッジへとマシンガンの弾丸を着弾させたとされ、まさにエース。
本機をノリスは気に入ったのか、地球降下まで搭乗しており、最新鋭のザクIIに乗ることはなかったという。
ちなみにガンダムオンラインにも参戦している。(もっともグフカスタムの方が脅威をふるったが。)
ゲーム内での評価としては、局地的な運用での働きが期待できるとのこと。
⑦スピアヘッド
ゲーム版『G-SAVIOUR』に登場のセツルメント国家議会軍の量産型MS。
ビームライフルと一体化したビームランサーなど格闘戦闘に優れ、主なパイロットはクラウツ・バーロード。
初期生産型は青、後期生産型(ゲームには未登場)は緑色の機体色。複数のオプション装備があり、ゲーム中ではバリエーションとしてB、Cの2タイプがある。
⑦-1 スピアヘッドBタイプ
肩に大型シールド、大型ランチャーを装備した機体。
パイロットはウィン・カーチス。
⑦-2 スピアヘッドCタイプ
腕に6門のビーム砲、肩に2門のキャノン砲を装備した機体。
パイロットはカイト・ゴールドマン。
ちなみに「スピアヘッド」という同名で「ガンダムSEED」に登場する、地球連合軍の戦闘機があるが、両方ともガンダム作品という以外、何の関係もない。
↑一応MSとも渡り合え、ムウも搭乗したという垂直離着陸機(VTOL機)。
⑧Dガンダム
マンガ『ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム』に登場する、コロニー公社の下請け企業モノトーン・マウス社のダリー・ニエル・ガンズがハンドメイド制作した(作業用)MS。
正確に言えば、元々作業用のモビルワーカー(MW)を戦闘用に改修が行った機体(MS)。
この作品の時間軸としては『ガンダムZZ』と『逆襲のシャア』の間に位置する。
機体名の「D」は、重度のガンダムマニアで、モノトーン・マウス社の従業員ダリー・ニエル・ガンズの「ダリー」から。↓
↑熱血ガンダム馬鹿という雰囲気がする男。
本機はガンダムタイプの外見をしているが、それもダリ―の趣味によるため。
⑧-1 Dガンダム・ファースト
この時点では、作業用のMWで「7つ道具」を武器として使う。
また武装としては、腕のナックルクラッシャーや武器としてビームショットガンがある。
(7つ道具は、リベットガン、有線爆弾、マグネットアンカー、ドリルガン、トリモチ弾、ダミーなど)
機体の部品は、ムーバブルフレームとジェネレータを軍用機のジャンクパーツから使用しており、軍用機にも匹敵する基本性能をもつ。
しかし、コクピットは気密ブロックではあるが、戦闘用ではないため、装甲に隙間が多い等の問題点がある。
もっとも、ジャンクパーツで構成されている作業用MWとしては、やたら高性能である。
それ故作中では、「連邦の新型ガンダム」と勘違いされ、反連邦テロリストの「カラード」や新生ネオ・ジオンとの戦いに巻き込まれることとなった。
⑧-2 Dガンダム・セカンド
Dガンダムを連邦が買い上げ、ダリーが連邦軍のアラハス隊(サラミス改級アラハス)に所属になった際、軍用機に改造した状態。
しかしながら、この時点でも「武装したMW」として扱われ、MSではない。
前面装甲をガンダリウム・コンポジット(一部ガンダリュウム合金)に換装、関節部装甲、スラスターとジェネレータ等が強化されている。
武装も、出力3.8MWの連射可能でグレネードランチャーとの複合装備「コネクテッド・ビームライフル」、ビームサーベル、バズーカに加え従来の「7つ道具」がある。
またダリ―が敵を殴りかかりに行くことが多いため、「ナックルガード」が装備されているのも本機の大きな特徴である。
⑧-3 Dガンダム・サード
RGX-D3の型式番号を与えられ、完全な軍用MSとなった状態。
装甲は全てガンダリウム合金製、、ムーバブルフレームなどのアビオニクス、ジェネレーター、スラスター、フレームその他全てが最新型に交換された。
もはや「Dガンダム・ファースト」時のパーツの含有量は3割にも満たないという。
武装の面でも当時(宇宙世紀0090年)最新鋭の携行ビーム兵器「バスターショット」や、可変機構を持つ複合兵装「シールドライフル」、そして、ナックルクラッシャーを電磁粉砕式に改良した「Gブラストナックル」(別名ガンダムパンチ)といった面も刷新された。
⑧-4 Dガンダム・フォース
Dガンダムの強化プランの一つで、機動性強化の為にジェネレーターを強化し、増加装甲方式の長距離巡航用サポートユニット「Gクルーザー」を装備出来るというもの。
(Gクルーザーは『機動戦士ガンダム MS大図鑑PART.3 アクシズ戦争編』によれば「増加装甲の発展型」とも。)
しかし諸事情で計画は実行されなかったためか、現在はGクルーザーと一体化したもの画像のみで、MSの姿であるDガンダム・フォースの詳細は分かっていない。
⑧-5 Jガンダム
Dガンダムファーストの原型となった機体。
画像の説明によれば、百式改の発展型とジェーガンのバージョンアップ版としてデザインされたが、もっと「ボロイメカ」だそう。
別に劣化させなくてもいい気がしたが……。
なお、「Jガンダム」で探しても、『ガンダムビルドファイターズ』の「ビギニングJガンダム』となんJまとめしか出てこない程マイナーな1機。
⑧-6 Dガンダム改
ゲーム『SDガンダム GGENERATION ギャザービート』のオリジナル機で、外見はファーストとほとんど変化がない。
Dガンダムを改造することで、防御力は低いが非常に高い運動性能、弾数制限のあったナックルクラッシャーも使用制限無し&高い威力となっている。
非常に優秀な機体だが、開発に必要なパーツがの入手が終盤なのがネックである。
また、本機はストーリーに関係もなく、開発背景等の設定も皆無。
⑨ガンダムF90Ⅱ
『機動戦士ガンダムF90』 に登場するMSで、F90の2号機を改修した機体である。
⑨-1 ガンダムF90火星独立ジオン軍仕様
オールズモビル(火星独立ジオン軍)F90の2号機を奪取し、大幅な改修を施した機体。
外装の8割を変え、ガンダムF90の特徴である、ミッションパックのオプション機能を廃し、本機の性能自体が向上した。
また予定では、センサーの大型化、アポジモーターの増設、ビームシールドの装備もあったとされる。
V字アンテナを廃した頭部と旧ジオン系MSを思わせる左肩のスパイクアーマーが特徴となっている。
⑨-2 ガンダムF90Ⅱ
もともとはF90の2号機だったがオールズモビルに強奪され、大幅な改修(火星独立ジオン軍仕様)を施されていた。
またF90の1号機との戦闘で大破したため、機体の6割を修復も兼ね、新造のパーツで構成し,F91の設計データも取り入れ、新しく「F90II」となった。
頭部にはバイオコンピューター、アンテナも4本に増設。
肩にはスラスター追加、ジェネレーターも新型に換装されて、形状はF91に近く、性能はF91以上とも言われている。
F90シリーズの特徴である、ミッションパックシステムも従来通り使用可能で、さらに新たにIタイプとLタイプも用意された。
⑨-3 ガンダムF90ⅡI(インターセプト)タイプ:迎撃・追撃仕様
ブースター内蔵の大型シールドと脚部の推力増強ユニット、射撃と格闘が可能なビームランサーが特徴。
木星帝国残党のコロニー・レーザー発射阻止のためこの装備が使われた。
⑨-4 ガンダムF90ⅡL(ロングレンジ)タイプ:長距離狙撃仕様
超射程距離による狙撃戦や射撃の軌道を変える実験性を兼ね備え、主武装のロングレンジライフルはビームと実弾を使い分けが可能。
⑩ジ・OⅡ
マンガ『機動戦士ガンダム ジオンの再興』(近藤和久著)に登場する、宇宙戦用の試作機をベースに開発された重装甲・重武装の要塞攻略用地上型MS。
ジ・Oとの形状の違いから「HAUER(ハウアー)」とも呼ばれる。
ジ・Oの開発に携わるジオン系技術者が陸戦用に製造し、全高約30mとジ・Oより大きく、脚部に計12基のホバーユニットを搭載。
武装には、巨大なマシンガン(銃身長が通常のMSの全高とほぼ同じ)、胸部に2連装カノン砲、背部に地対空ミサイル等を装備。(頸部から発砲しているともされるが詳細は不明。)
また、脚部の隠し腕でビームソードも使用可能。
地上戦用(特に砂漠戦仕様となっている)の本機は、少数生産され、前線に投入された。主なパイロットはフレデリック・F・ブラウン。
⑪高機動型ギャン(ジョニー・ライデン機)
MS-15B ギャン高機動型のエースパイロット「赤い稲妻」ジョニー・ライデン少佐専用のカスタム機。
主な改修点は装甲の強化と、通信機能、索敵機能などが追加されている点である。
この結果、実験機であるMS-15B ギャン高機動型に比べ、機動性は低下したが、総合的な戦闘力は向上したという。
一説には、本機はMSとして扱いづらく、クセの強い機体であったため、ライデン少佐以外は、まともに動かすことすらできなかったという。
まとめ
- ノーヘッドはガンダム世界をぶち壊す禁断の機体
- パーフェクトズゴックキャノンはロマンあふれるジオン水泳部の真のエース
- ノリスはザクⅠでも大暴れできるエースな武人、しかし配色センスは一般以下
- ガンダムアディクト(中毒)な男のDガンダムは、ガラクタから本当の「ガンダム」になった「シンデレラガンダム」
- エースパイロット専用高機動型ギャンはかっこいい!!
である。