前回、ミレニアムソーン 第7話を読んでみた ネタバレあらすじ!!はこちら↓

前回のあらすじ
ある男が302部隊の活動報告書に目を通し、秘書の女オーレリアに指示を出している頃、
302部隊は休む間もなくマキナと交戦を続けながら、当初の目的地ナジア03を目指し移動を続けていた。
途中天蓋コロニーの残骸を隠れ蓑に野営をすることとなった部隊。
ヒュージはそこでぺイシスの最期の言葉(コロニーの政府が全ての元凶である)や、アドの兄であり隊長だったイオスのことを思い感慨にふけるのだった。
一方偵察に出ていたメンバーからは、部隊が身をひそめるのに使っていた天蓋コロニーの残骸についての衝撃の事実が告げられる。
それはテラ・テクトリウム第三コロニー「ヴァ―ナランド」であり、ほとんど原型を残したまま5000メートルも下の地表に落下していたのである。
この怪現象を前にダリルはヴァ―ナランドの内部の調査を行うことを決定。
ヒュージを筆頭にイリア、ロン、そしてアドとレーネは内部へ調査に向かうが……。
画像は注記のない限り全てhttps://www.yatate.net/より
マキナ博士とミレニアム計画
アンブロジウムとマキナ博士
地球の人口が100億を越え、地球が疲弊し、危機的状況を迎える中、
アンスロポス・G・マキナとその友チャールズ・D・ウルカヌスは25年に渡り「ミレニアム計画」の責任者を務めていた。
そんな時自己成長能力を持つ金属「アンブロジウム」の発見は、人類そしてマキナ博士たちの運命を大きく変えることとなった。
地球の地核から採掘されるアンブロジウムは、当初自己増幅を行うだけのものに過ぎなかったが、
マキナ博士はそれに対し成長の方向性を持たせることに成功する。
またその利用先には人工臓器などの医療分野が想定されていたが、チャールズのアドバイスもあり建築分野でそれを活用することとなった。
一度成長の方向性が定まれば、設計ミスなどもなく自ら完璧な建造物へと進化を遂げていく。
この技術を開発したことで博士とチャールズは莫大な富を得るが、次に2人が目指したのは「生命の創造」だった。
アンブロジウムで生成された作業用ロボット達、「アンブロジウム・マキナ」は自己進化を繰り返し、より効率的な作業方法を見出していく。
地球再生計画、「ミレニアム計画」
そして新たな生命体とも言うべき機械生態系「ソーン・システム」を生かし2人は地球規模の一大計画、「地球再生」へ向けて注力を開始するのだった。
これまでも人類が生き残る方法は模索され続けてきたが、どれも「地球を見捨て新天地を探す」ものばかりであり、
マキナ博士とチャールズはあくまで「人類は地球で暮らしたうえで環境に適応していく必要がある」と考え、
途方もない時を経て、実現されるであろうこの計画、「ミレニアム計画」が開始されたのであった。
地球の悪化した環境を「アンブロジウム・マキナ」により回復させ、人類は贖罪しなければならない。
マキナ博士はこの考えを元に、高度5000メートルにアンブロジウムを用いた人工の地「天蓋型コロニー」をつくり、
人類はそこへ移住し1000年かけて地球環境を回復させる事を構想するのだった。
マキナ博士とチャールズの擦れ違い
上記のような考えを元にマキナ博士は計画を進めていたが、一方でその盟友であるチャールズの構想はそれとは異なるものとなっていた。
それは90億以上の人類を生活・社会様式の違う9つのコロニーに分け、1000年の間維持できたコロニーだけが地上への帰還を果たせるようにするというものだった。
そしてそれができないコロニーは1000年の過程の中で……。
この考えの違いからマキナ博士はチャールズ達や他のメンバーとは異なる独自の研究を始めるのであった。
ヴァナランド崩壊とミレニアム計画の真意。
画像出典:PxHereより
ロンとイリアはヴァナランド内部でミレニアム計画に関する資料を見つけ議論をしていた。
多くの個所は《検閲済み》となり読めなくなっていたが、それでもヴァナランドコロニー崩壊の手がかりや、
ミレニアム計画に関しての重要な資料であることには変わりないため、何とか地上へ持ち帰れないかと考えていたのである。
そこでそばにいたアドもマキナ博士との関係もありそうなレーネに意見を求めるが、レーネは体を震わせ涙を流すだけであった。
またレーネはアドたちを横切りデータポストに触れると突如辺りのモニターが点滅し、
めまぐるしく超高速で文字、音声映像が流れ始め、レーネはそれらの膨大なただひたすら情報を受け取っているかのように、
目を見開いているだけとなってしまう。
アドたちはどうしたんだと疑問に思うのとは、別にヒュージはダリルからの応援要請を受け取っていた。
そして一同はデータの解析を中断し戻ろうとしたとき、アドは膝をつき悶絶を始めた。
超膨大な情報がアドの中にレーネを通して具体的流れ込み、アドは頭を抱えて悶えた!!
一方のダリルからも、早急に救援を依頼する声が聞こえるが、
ヒュージは自分とイリアでスラストファングで救援に向かい、ロンにアドとレーネを任せるのだった。
ガンロウ vs 磁力鉄球
ガンロウはランドキャリアーのキャノンで近づいてくるマキナを木端微塵にしていたが、撃ち漏らしたマキナは隊長ダリルが狙撃していた。
そうして何とか敵をしのいでいた2人だったが、突如ガンロウのランドキャリアーに衝撃が響き車体を浮かせた!
キャリアーは何とか転倒を免れたが、衝撃の主は黒い鉄球、それを磁力で操る20メートル越えのマキナが鎮座していた!!
ガンロウはお返しとばかりに二連主砲を現れた大型マキナに叩き込むが弾道がそれてしまう!!
そして大型マキナの方から低重音がしたかと思うと、またも先ほどの鉄球が高速でガンロウへ迫ってきた!!
躱す間もなくランドキャリアーの主砲は鉄球にへし折られ、鉄球が重力に従い落下することでキャリアーを押しつぶす!!
悶絶するガンロウをよそにダリルは冷静に大型マキナへの狙撃を試みるも手ごたえはない。
万事急須と思われたその時、鉄球が突如砕け散った!
現れた黒騎士
鉄球を砕いたのは、突如現れた獣(馬)の様なマキナにまたがった人型の黒いマキナだった!
乱入者にガンロウは正体を訪ねるが「名はない」とだけ言いかえされ、
黒い騎馬マキナは音もなくマキナの群れを蹴散らし、鉄球を操る大型マキナへ向かって駆けていく!
鉄球を砕かれた大型マキナは新たな鉄球を精製していたが、迫りくる黒い騎馬マキナは一気に跳躍!!大型マキナに肉薄!!
だが、大型マキナは頭上に近づいてきた黒い騎馬マキナを鉄球を操る強力な磁力で拘束し、その動きを止めさせた!!
それでも黒い騎馬マキナ腕を動かし、型を変形させ銃口を持つブラスターを形成!!それを大型マキナの頭脳にめがけて放った!!
大型マキナは動きを停止し、群れていた無数のマキナも指揮官を失い散り散りに逃亡していった。
そこには急いで駆け付けてきたイリアとヒュージもいたが、ただ唖然とその光景を見ているだけであった。
誰もがその黒い騎馬マキナの正体を疑問に抱く中、ヒュージは確信を持って呟いた「イオス……」と。
情報の渦の中で掴む手がかり
画像出典:Pixabayより
膨大な情報の波にのまれる中、アドとレーネはマキナ博士の声を聴いた。
「ミレニアム計画が続く限り、チャールズの邪悪な意思は存続する。地球を新たなステージ導くため、2人の人間を作った」と。
そしてその一人はどうやらレーネだったようである……。
アドが目を覚ました時、ロンは個人用のコンピュータ端末をいじっていたが、それを見てアドは安堵した。
レーネは目を覚ますことなく寝ている様子だったが、命に別状はないようで、ロンはとにかく先に目を覚ましたアドに話しかけるのだった。
ロンはどうやらこのヴァ―ナランドで得た情報を送る方法を思いついたようである。
それはネット上の裏掲示板の様な【オラクルネット】を使う事だった。
ロン曰く、地上との通信は完全に遮断されているはずなのに、時たまオラクルネットだけは繋がるそうで、
試しにマキナ博士の文章をアップロードすると誰かが閲覧していたのだった。
そこで、このアイデアを使えば、地上との通信もできるのではないかと言うロンの提案にアドと2人喜びを分かち合うが、
守護天使「ミナーヴァ」を名乗る人物から返信があり、
「時折オラクルを開いて、指示を授ける、私の言葉以外を信じるな、」とのメッセージがあったのだった……。
まとめ
・自己成長金属「アンブロジウム」の発見が人類の地球再生計画「ミレニアム計画」のきっかけとなったが、それを生み出したマキナ博士とその友人チャールズの間で相違が生じたことで……。
・ヒュージ達の前に突如現れた謎の黒騎士はアドの兄イオスなのか……?
・オラクルネットからアドたちへ返信した守護天使「ミナーヴァ」とはいったい何者なのか?
果たしてこれからどうなってしまうのか!?目が離せない!!