ペッパー君と言えば、ソフトバンクが提供するロボットであり、2014年以降、徐々にいろんな場所で見られるようになったが、
実は2015年には、ペッパー君の派遣事業が行われ、ティッシュ配りや受付などをこなしていたようだ。
(※ただしチラシなどの薄い紙はペッパー君の設計上配ることができないとか)
そんな、かつて人間がアルバイトなどで行っていた(る)仕事をロボットがこなすのだから、「時代が変わった」と言えばそれまでだが、
問題はその対価にある。
ペッパー君の必要経費でなぜ時給が必要なのか?
画像出典:Pixabayより
ちなみにペッパー君をその派遣業務で働かせるのにも必要経費が当然掛かり、
1台あたり、移送費3万円と、ペッパー君のサポートをする技術者の時給1500円がかかる。
ここまではいい。当然誰もが仕方ないと思うだろう。
ペッパー君は高性能だからメンテナンスにだって高度な知識や技術が必要だろうし、その対価を技術者に支払うのは至極まっとうである。
だが、これに加え、「ペッパー君の時給1500円」という意味不明なものまで必要経費に加算されているのだ。
この時給1500円はアルバイトとしては異例であり、
2017年現在も、高い時給で噂のコストコぐらいしかアルバイトを優遇しているところはなさそうである。
(探せばあるかもしれないが、一般には時給1500円はどう考えても破格。)
また人間には最低賃金しか出さないところ(2017年7月現在、全国平均で「823円」)も多い中で、どうしてロボットの方が高給取りなのか?
この話題が出た当時もネット上では批判もあったというが、著者としても理解に苦しむ点である。
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ペッパー君が時給を受け取ることの不満点。
画像出典:Pixabayより
今の日本においてロボットに人権は認められていない。
それ故に各権利や義務などはなく、またロボットが犯罪行為をしたからと言って、ロボット自身が有罪となり犯罪者となることはないのだ。
つまり何が言いたいのかというと、
ロボットであるペッパー君は、人間ではないのだから、悪いことをしても責任を負う必要はないし(関係した人間は処罰されるべきかもしれないが)
現時点での日本では、
「人間ではないのだから労働したと言えども、時給をもらう権利はない」ということだ。
ペッパー君との各企業は実は雇用契約を果たしているわけではなく、「時給ぽい贈与」をしているだけかもしれないが、
それくらいならいっそ、ペッパー君の技術者の時給を3000円にしてしまえばよいだけの話である。
どちらも支払うコスト的には変わらないではないか?
それとも少しでもペッパー君を使った資金回収をしたいがためのソフトバンクの苦肉の策なのだろうか?
どうしてその時給をロボットではなく、日々懸命に生きる人間の方に振り分けようとは思わないのだろうか?
著者個人としては全く納得できない話だ。
もちろんペッパー君自体の活躍は悪いことではないだろうし、人々にとって恩恵もあるだろうからその存在自体は否定はしないが、
なぜ「ペッパー君ですら時給1500円だし、彼を見習ってもっと大変なことをこなしている人間の従業員の時給を上げよう!!」という流れにならないのか!!
おかしいだろ!!
とはいえ、やはり個人的にはペッパー君がそんなに役立っているとは思えないので
時給を下げてしまえば(もしくは解雇)、このペッパー君時給問題は解決できそうな気がしてならない。
まとめ
・ペッパー君に時給をもらう権利が、いや人権があるのなら、それと同時に義務も負わねばならないはずだ。
・ペッパー君が時給をもらうことが悪いんじゃない。それを見習って人間の時給が上がらない点にこそ真の問題がある!!