恐怖!!「ダーウィンの悪夢」
アメリカ沿岸にはかつて綺麗なサンゴ礁があった。しかしそれらは数週間で壊滅した。
原因は1980年代からそこで大量発生するようになった外来魚の「ミノカサゴ」である。
(ペットとして飼育していたであろう成長したミノカサゴを放流した事による。)
画像出典:pixabay.comより
例えば、植物を食べる魚などの在来種の生き物をミノカサゴは食べつくす。
その結果、藻などの植物が大量発生することで、サンゴ礁の生態に大きな影響を与えるのだ。
上記のように彼らは雑食性であらゆるものが餌となり、
海水、低温・高温の水だろうとどこでも年中繁殖可能、外敵に対しては体の毒のトゲで身を守れるなど、食物連鎖の頂点に君臨するのだ。
この驚異の適応能力から「ソロモンのダーウィンの悪夢」として恐れられている存在なのである。
対ミノカサゴ決戦兵器!!「ミノカサゴ・ターミネーター」
開発のきっかけは、「ルンバ」の開発メーカー「アイロボット」の、
最高経営責任者(CEO)コリン・アングルが、バミューダ諸島で地元の保護団体から、
ミノカサゴの被害について話を聞いたことから始まる。
ミノカサゴの悪夢について事情を知ると、アングル氏は、非営利のロボット開発組織RISE(Robots in the Service of the Environment)を創設したのである。
現段階では「ミノカサゴ・ターミネーター」のプロトタイプ2つが存在するという。(2016、9/19時点。)
1つは、水の中を搭載されたカメラで確認しながら、圧力で動く水中銃を用いて、人間の手でミノカサゴを捕獲するタイプ。
もう1つは、ミノカサゴを2枚の電極で挟んで感電死させるタイプである。
画像出典:https://www.lifehacker.jp/2016/09/160916mediagene_gizmodo.htmlより
2つ目に関しては、「ルンバ」開発のために用いられた、遠隔操作技術と感電装置を組み合わせることで、ロボットの設計が完成したという。
1つ目のロボット同様、搭載されたカメラで水中のミノカサゴを探し、
2枚の電極で挟み感電死させ、死骸はロボットの体内に吸い込んで回収するそうだ。
「ミノカサゴだけを殺す機械かよ!!」
画像出典:dic.nicovideo.jpより
「フハハ、怖かろう!!しかも死体回収機能もある!!」
画像出典:twitter.comより
今後の課題
「ミノカサゴ・ターミネーター」の仕組み自体は簡単かつ効果的ではあるが問題もある。
ミノカサゴ数百万匹もいることで、これに合わせて安全・安定・安価な装置が大量に必要なことである。
今後、「ミノカサゴ・ターミネーター」の実用化は数年後を目途に実施され、
さらにコストを抑えつつ、ソフトウェアで識別することでミノカサゴのみを駆除する仕組みも開発中とのことである。
(まさにミノカサゴだけを殺す機械だ。)
画像出典:ja.wikipedia.orgより
ちなみミノカサゴは毒はあるが、食べることができ、定番は、煮付け、バター焼き、唐揚げだが、塩焼きやみそ汁もおいしいとのこと。
また食べることで、(食品として流通することで)特定種の駆除には効果的とも言われている対策でもあるのだ。
※毒があるので調理前には、事前に毒に対する理解・準備を万全にしてから取り組むこと。
分からない場合は専門家に相談すべし。
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まとめ
・世界各地で、外来種による生態系破壊が進んでいるが、「ルンバ」の技術を生かしたロボットは、救世主になるかもしれない。海だけでなく、ほかの分野でも外来種の「掃除」に役立つが来るだろう。
・もっとも、「ダーウィンの悪夢」を作り出したのは、紛れもなく人間であり、人間こそが悪魔(夢)そのものなのかもしれない…。