大阪のガンダム「はじめ43号」
先日、大阪市西淀川区の区役所で開催された「西淀川ものづくりまつり」で、世界最大級2足歩行ロボット「はじめ43号」が初公開された。
このロボットは、ロボット研究者と地元の中小企業経営者有志の共同開発により完成し、
高さ4メートル、重さ300キロで、2足歩行は分速12メートルで歩行可能だという。
人間が乗り込んで操縦するタイプのロボットで、新たなロボット開発のための資金を稼ぎ出すために43号は5000万円で売却されるという。
このロボットの開発者の坂本元氏はガンプラからガンダムの魅力にはまり、
いつかはガンダムを作り操縦したいとの思いで、今日まで開発を続けてきたそうで、
最終目標はガンダム実物大の高さ18メートルを目指しているという。
技術的には確かにすごいし、お披露目会も盛り上がったそうだ。
私はこのことをヤフーニュースの記事で知ったが、はっきり言って「看板に偽りあり」だと思う。
ガンダムとは程遠い「はじめ43号」。
画像出典:https://headlines.yahoo.co.jp/より
↑が「はじめ43号」で、ヤフーニュースの記事によれば、「人間が乗り込んで操縦するガンダムタイプ」だそうだ。どこが?
確かに、ガンダムは乗り込んで操縦するMSだから間違ってはいないし、
ロボットと言えば「ガンダム」の知名度も他のものに比べれば高いだろうから、
認知度を優先した結果の表現だとは思う。
しかし、少しでもガンダムを知っている人間からすれば、そう言われて「おおっ!ガンダムか!!」と上の画像を見てもそうは思わない。
せめて表現するなら「ガンダムのように人間が乗り込んで~」というのが正しいと思う。
これでは詐欺もいいところではないか。
私にはロボットのアシモを不細工に巨大化させたものにしか見えなかった。↓はアシモ。
画像出典:www.honda.co.jpより
大きさと言い, V字アンテナもなく、ガンダム顔もしていない。
よくもこれで、「ガンダムタイプ」などと言い切れるものだ。
この記事を書いた人の気が知れない。
おそらく「機動戦士ガンダム」シリーズやガンプラを見たり、作ったりしたことがないのだろう。
ここまで酷評を書くのは、裏返せば期待しているからである。
実際に作ろうとする努力や技術、そして情熱は並大抵ではないし尊敬に値する。
「世界最大級2足歩行ロボット」というタイトルだけでも十分ではないか?
日本のモノづくりへの情熱の高さは十分に伝わってくる。
それなのに実情に合わないほど誇張して「ガンダム」などと平気で嘘を書くのはどうだろうか?
4メートルという大きさからも、(ガンダムが最終目標にしても)ガンダムではないし。
せめて言うなら(似てもいないが)[『装甲騎兵ボトムズ』のATのような]が一番しっくりきていると思う。↓
(ちなみに「はじめ43号」はアルミ素材で作られているらしいので、鉄ならぬ、アルミの棺桶である)
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まとめ
・「はじめ」43号が技術・情熱などいろんな点ですごいし、ロボット史の記録に残る程のことであることは認めるが、ヤフーの記事は、あまりにも誇張しすぎなタイトルをつけている。「看板に偽りあり」
・1ガンダムファンとしては記事のタイトルを見て、期待してしまったが故に「かなりがっかりした」
・これからも頑張って開発は続けてほしいし、今度こそ見た目の方も「ガンダム」にしてくれればと思う。